2025年8月に公開された『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、人気シリーズ第7作目として注目を集めました。
しかし、ネット上では「つまらない」「期待外れ」「吹替が微妙」といった厳しい口コミや評判が相次いでいます。
本記事では、なぜ評判が悪いのかを低評価レビューをもとに5つの視点から徹底解説しつつ、それでも本作を楽しめる人の特徴やおすすめの鑑賞方法についてもわかりやすくまとめています。
- 『ジュラシック・ワールド/復活の大地』が低評価の理由5つ
- それでも楽しめる人の特徴とおすすめ鑑賞法
- IMAXや4DXで体験する魅力と注意点
「ジュラシックワールド 復活の大地」のあらすじ
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、前作『新たなる支配者』から5年後の世界を舞台に、恐竜と人類の“共存”の理想が現実の困難に直面する様子を描いています。
インジェン社の“闇の研究”が物語の発端となり、利益と倫理、恐竜と人類の関係に迫るストーリーが展開されます。
本作では、異なる目的を持つ2つのチームがサン・ユベール島で交錯し、未知の脅威と向き合っていく過程を描きながら、シリーズの原点と新たな問いを提示しています。
2008年:インジェン社の“極秘研究”が始まる
舞台は2008年、サン・ユベール島。
インジェン社は、かつてのテーマパーク「ジュラシック・ワールド」運営の裏で、遺伝子操作によるミュータント恐竜の開発に取り組んでいました。
この時点で誕生したのが、6本足を持つ凶暴な恐竜「ディストートゥス・レックス(D-レックス)」です。
2027年:恐竜と人類の“共存”は幻想に
時は前作から5年後、2027年。
前作で描かれた「恐竜との共存」は現実には続かず、恐竜たちは環境に適応できず絶滅しかけ、現在は赤道付近の一部地域に生息するのみとなっています。
恐竜が社会からフェードアウトしていく様子は、パンデミック後の現代社会と重ね合わせられる演出です。
任務の開始:ゾーラたちの非合法作戦
主人公は特殊工作員のゾーラ・ベネット。
彼女は製薬会社パーカージェニックスの依頼を受け、恐竜のDNAから心臓薬を開発して莫大な利益を得るためのミッションを遂行します。
チームには、古生物学者のヘンリー・ルーミス博士、旧友のダンカンなどが加わり、恐竜の生息地であるサン・ユベール島を目指して出発します。
もう一つの物語:遭難したデルガド一家
一方、家族旅行中だったデルガド一家(父ルーベン、娘テレサ、妹イザベラ、テレサの恋人ザビエル)は、海上でモササウルスに襲われ、船が転覆。
偶然その場にいたゾーラたちのチームに救助され、同行する形で島へ向かうことになります。
島に到着:それぞれの目的と選択
島に着いた一行は、それぞれの目的に向けて動き出します。
ゾーラたちはDNA採取を継続し、モササウルス、ティタノサウルス、ケツァルコアトルスのDNAを入手。
一方デルガド一家は、小型恐竜アクイロプスとの触れ合いを通じて恐竜の魅力と“命の価値”を再認識します。
研究所の真実:放棄されたインジェンの遺産
一行は島の奥地で、インジェン社の研究施設跡を発見。
そこで彼らは、ミュータント恐竜D-レックスと、翼竜とラプトルを融合させたミュータドンに遭遇します。
この研究所こそが、遺伝子操作の闇を象徴する場所であり、全ての元凶でした。
ゾーラたちとデルガド一家は、ここで再会を果たします。
裏切りと衝突:欲にまみれた人間の末路
しかし、ここで製薬会社パーカージェニックスのマーティン・クレブスが本性を現します。
彼はゾーラが採取した恐竜のDNAを強奪しようとし、銃でテレサを脅してサンプルを奪うという裏切り行為に出ます。
さらに、以前テレサが救援を呼ぼうとした際には、自分の密航計画がバレるのを恐れて妨害し、テレサが海に落ちるのを見殺しにしていました。
この時マーティンが所持していた銃は、途中で発見された墜落ヘリの乗組員から奪ったものであり、この時点で何か強大な脅威によってヘリが墜落させられたことが示唆されます。
そして、その脅威こそが、インジェン社が密かに生み出していた2種類のミュータント恐竜でした。
ミュータント恐竜の襲来:ミュータドンとD-レックス
終盤、島にはラプトルと翼竜を融合させたミュータドンと、6本脚を持つ異形のD-レックスが出現します。
D-レックスは、「スター・ウォーズ」のランコアや「エイリアン」のゼノモーフにインスパイアされたデザインで、本作最大のヴィランとして立ちはだかります。
マーティンは救援に来たヘリで島から逃げ出そうとしますが、D-レックスに撃墜され死亡。
序盤で発見されたヘリの残骸も、彼によってではなくD-レックスに墜とされたものであったことが明かされます。
こうして、強欲に駆られたマーティンは、自らの欲望によって命を落とすという皮肉な結末を迎えます。
脱出の決意:利他的な行動が未来を切り拓く
残されたメンバーは、施設に保管されていたボートを発見し、島からの脱出作戦を立てます。
ゲートの隙間を通れるイザベラが解錠役を担い、ダンカンは発火筒を使ってD-レックスを誘導。
この発火筒のシーンは、『ジュラシック・パーク』のアラン・グラントや『ジュラシック・ワールド』のクレア・ディアリングの行動をオマージュした演出でもあります。
ザビエルがイザベラを守る場面など、メンバーそれぞれが“誰かのために行動する”ことによって生き延びる道を切り拓いていきます。
また、ダンカンが命をかけて行動した背景には、かつて子どもを失ったという過去が関係しており、過去の喪失を乗り越える物語にもなっています。
エピローグ:恐竜と人類、そして選択の未来
ボートで脱出した後、ゾーラたちはダンカンの生還を確認し、感動の再会を果たします。
ゾーラは、奪還したDNAサンプルをもとに新薬の開発を進めることになりますが、特許は取らず、製造方法を公開するという決断を下します。
それは、ヘンリー博士が説いた「科学は皆に平等であるべきだ」という哲学を受け継いだ選択でもありました。
この結末は、「命とは何か」「誰のために科学を使うのか」というテーマを、シリーズの集大成として観客に突きつけて終わります。
「評判が悪い」と言われる5つの理由
① マンネリ展開と既視感が強すぎるストーリー
多くのレビューでは、「またこのパターンか」と感じる既視感のあるストーリー展開に落胆の声が集まっています。
過去作の要素を詰め込んだ構成が、オマージュというより焼き直しに感じられるとの評価も。
Filmarksのレビューでは「新鮮さがない」「進化していない」といった指摘があり、シリーズの進展を期待していたファンにとっては肩透かしだったようです。
② 恐竜が怪獣化?ファンを分けたデザインと演出
本作に登場するミュータント恐竜D-レックスやミュータドンは、従来の恐竜ファンにとって賛否が分かれる存在でした。
「恐竜というよりも怪獣映画」「もはや“リアルな恐竜”という枠を超えている」など、怪獣的な演出やデザインに違和感を覚えたという意見が多く見られます。
一方で、派手なバトルや破壊シーンを楽しめたという声もあり、恐竜の描き方が観る人の好みによって大きく評価を分けたポイントでした。
③ キャラクターへの共感が薄く感情移入できない
登場人物に対する感情移入のしづらさも、評判を落とした要因の一つです。
とくに主人公のゾーラやヘンリーの行動や心理描写が浅いという指摘が多く、「動機がよくわからない」「感情が伝わってこない」と不満の声が寄せられています。
また、「キャラクターが多すぎて、それぞれが中途半端に終わっていた」「デルガド一家の扱いが雑」といった意見もあり、人物描写の弱さが全体の没入感を削いでしまったようです。
④ オマージュ過多と脚本の粗さが目立つ構成
過去作へのオマージュが多すぎて、本作としての個性が埋もれているという指摘もありました。
とくに終盤の「発火筒で恐竜を誘導する」シーンや、研究施設での演出などが、「またこの展開か」と感じさせる原因に。
加えて、脚本の整合性やテンポの悪さにも批判があり、「場面が飛びすぎてついていけない」「伏線の回収が雑」など、構成の甘さが目立ったという声も確認されました。
⑤ 吹替が棒読み?声優キャスティングの不満
吹替版を鑑賞したユーザーの中には、声優(もしくは俳優)の演技が棒読みで気になってしまったという感想が複数投稿されています。
特に主要キャラクターに起用された“話題性優先のキャスティング”に対して、「感情がこもっておらず、シーンの緊迫感が台無しだった」というレビューも。
「字幕で観ればよかった」という声もあり、吹替の演技が物語に集中できない要因となったことは明らかです。
実は良かったという声も!高評価レビューの内容
① 恐竜や映像表現のクオリティはシリーズ随一
「映像がすごい」「迫力満点」という声が非常に多く、モササウルスやD-レックスの登場シーンのスケール感は、IMAXや3D上映で特に高評価を集めました。
「3Dじゃないのに3Dみたいだった」「音と映像が最高」といった感想からも、映像体験としての完成度の高さがうかがえます。
さらに、野生の恐竜と初めて触れ合うシーンでは感動して涙が出そうになったという声もあり、単なるアクションだけでなく、“心を揺さぶる瞬間”があることも作品の魅力として挙げられています。
② 原点回帰の演出に安心感を覚えたファンも
本作ではシリーズ1作目や『ロスト・ワールド』を彷彿とさせるような演出が多く、「まさに原点回帰」「新しいジュラシック・パークだった」という評価が複数寄せられています。
「スピルバーグらしいワンカットに夢中になれる演出が復活した」「あのテーマ曲で泣けた」という意見からも、シリーズファンへの“サービス精神”が感じられる内容になっていたことがわかります。
「最初のジュラシックパークの衝撃は超えられないけど、これはこれで好き」と、リブート作品として一定の評価を受けている点も見逃せません。
③ アトラクション的な楽しさと緊張感が魅力
「まるでアトラクションに乗っているかのようだった」「ずっと手に汗握ってた」といった感想が多く、映画館での体感型エンタメとして高評価を獲得しています。
とくに、恐竜が登場するタイミングが予想通りで逆に爽快だった、ドキドキしながら安心して観られる作品といった声が目立ちました。
「テンプレだけど、老若男女みんなで楽しめるのがいい」「夏休みに観るのにぴったり」と、大衆向け映画としての完成度を評価する声が多いのも特徴です。
実際に観た感想:4DXで観ると「アトラクション」として楽しい!
筆者の実体験:ストーリーは単純でも体感型で迫力満点
筆者は4DX上映で『ジュラシック・ワールド/復活の大地』を鑑賞しましたが、“恐竜アトラクション”としての体験価値は非常に高いと感じました。
物語そのものにはツッコミどころも多く、脚本の粗さも否定できません。
しかし、揺れ・風・水・閃光・振動などがスクリーンとシンクロし、まるで自分が恐竜のいる世界に入り込んだような没入感を味わえました。
とくにモササウルスの出現シーンでは、水しぶきがリアルにかかり、シートも跳ねるように動く演出が印象的で、「テーマパークにいるような感覚」でした。
このように、本作は物語を“観る”のではなく“体験する”作品として楽しむことで、より魅力を発揮します。
劇場鑑賞でこそ味わえる没入感に注目
本作は、テレビや配信よりも、IMAXや4DXなどの特殊上映でこそ真価を発揮する映画だと断言できます。
音響や座席の動き、立体的な演出が連動し、まるで恐竜の世界に巻き込まれるような臨場感。
「物語の完成度はさておき、恐竜とアクションを直感的に楽しめた」という観客の声にも深く共感しました。
ただし、小さなお子さま連れの場合は注意が必要です。
筆者が鑑賞した回では、暗闇や恐竜の咆哮、激しい揺れに驚いて泣いてしまう子どもも複数見受けられました。
恐竜の迫力をそのまま再現している分、小学校低学年以下の子どもには刺激が強いと感じられるシーンもあります。
そのため、ファミリーで鑑賞する場合は、お子さまの年齢や性格に応じて4DXやIMAXの選択を検討することをおすすめします。
“映画=体験”と捉えることで、本作は大人にも子どもにも「記憶に残る」エンターテインメントになる可能性を秘めています。
こんな人におすすめ!「ジュラシックワールド 復活の大地」を楽しめる人
① 映像美や恐竜の迫力を重視する人
本作は、恐竜のリアルな描写と圧倒的な映像美を堪能したい人にとって、まさに理想的な一本です。
CGの進化により、巨大恐竜の皮膚の質感や動き、息遣いまでもが細部まで表現されており、視覚的な満足感が非常に高いです。
「ストーリーよりもビジュアル重視で映画を楽しみたい」「恐竜の迫力を全身で味わいたい」と思っている方には、特におすすめできます。
② 頭を空っぽにしてアトラクション感覚で観たい人
物語の整合性や重厚なテーマを深読みせず、“エンタメ”としてのスリルや驚きを求める人にも本作はぴったりです。
4DXやIMAXなどで鑑賞すれば、まるでテーマパークのライド型アトラクションに乗っているような体験ができます。
「難しいことは考えず、ただ迫力と臨場感に浸りたい」「手に汗握るドキドキ感を味わいたい」――そんな方にとっては、満足度の高い時間になるでしょう。
③ 子供と一緒にワクワクしたいファミリー層
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、恐竜好きなお子さんとの映画体験にもぴったりです。
迫力ある恐竜に驚いたり、小型恐竜とのふれあいシーンに微笑んだりと、家族で共有できるワクワク感が詰まっています。
ただし、小さなお子さま(特に4DX鑑賞時)は恐怖を感じやすい場面もあるため、刺激の強さには配慮が必要です。
家族全員で楽しみたい方には、字幕よりも吹替・通常上映での鑑賞がベターな選択です。
「映画館デビュー」「夏休みの思い出作り」にもちょうどいい、親子で楽しめるエンタメ恐竜映画です。
おすすめの鑑賞方法と注意点
IMAXや4DXなど臨場感のある環境での鑑賞がベスト
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、劇場での“体験”を最大限に活かすための設計がなされています。
特におすすめなのが、IMAX、4DX、MX4Dなどの特殊フォーマットでの鑑賞です。
巨大スクリーンとハイクオリティな音響環境では、恐竜の咆哮や足音、自然環境の息遣いまでリアルに感じ取れ、まさに“その場にいる感覚”を体験できます。
4DXの場合は、座席の揺れ、風、香り、水しぶきなどが連動して、恐竜の動きや緊張感を身体で感じることができます。
一方で、小さなお子さまや乗り物酔いしやすい方は注意が必要です。
そういった方には、IMAXなどの映像重視型フォーマットの方が安心して楽しめるでしょう。
吹替より字幕がおすすめ?声優の演技に賛否
本作では、一部の吹替キャストに対して「棒読みだった」という批判が複数のレビューで見られました。
特に主要キャラクターに著名人を起用した影響で、「演技力より話題性を優先したのでは?」という不満が一部の観客から寄せられています。
そのため、ストーリーやキャラクターへの没入感を大切にしたい方には、字幕版の鑑賞が強く推奨されます。
逆に、お子さま連れや恐竜の名前や状況を理解しやすくしたい方にとっては、吹替版の方がスムーズな鑑賞になるケースもあります。
字幕・吹替の選択は、同行者の年齢や映画の楽しみ方によって柔軟に判断するとよいでしょう。
ジュラシックワールド 復活の大地の評判を徹底分析してわかったこと【まとめ】
映像重視の人には楽しめるが、脚本や深みを期待すると厳しい
『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、映像の迫力や恐竜のビジュアルを楽しむには最適な映画でした。
特にIMAXや4DXなどの特殊フォーマットでは、まるでアトラクションに乗っているような没入感を体験できます。
しかし、脚本の粗さや物語の既視感、キャラクターへの共感の薄さといった点が、シリーズ後半作としては致命的という評価も多く見られました。
「映像美を楽しめればOK」という割り切ったスタンスで臨めば、それなりの満足感は得られる一方で、濃密なドラマや進化したテーマ性を期待した観客にとっては物足りない結果となってしまったのも事実です。
シリーズファンなら「期待値調整」がカギになる一作
過去作に対するオマージュや原点回帰的な演出が多く盛り込まれている本作は、シリーズファン向けの“ご褒美”的な側面も強く感じられました。
しかしその分、目新しさや物語の進展を期待すると、肩透かしになる可能性もあります。
したがって、本作を最大限楽しむためには、「深いメッセージ性や複雑なストーリーはない」という前提で、視覚的エンタメを楽しむ意識で鑑賞することが重要です。
「シリーズの締めくくりにふさわしいか?」という問いには賛否あるものの、“恐竜との最後の冒険”を大スクリーンで体感する価値は十分にある作品でした。
結論として、『ジュラシック・ワールド/復活の大地』は、「割り切って観ることができる人」ほど楽しめる映画と言えるでしょう。
- 評判が悪い理由はマンネリや脚本の粗さなど5点
- 映像や恐竜の迫力は高評価、特にIMAX・4DX向き
- キャラクターやストーリー性には共感しづらい
- 恐竜が“怪獣化”し従来ファンから賛否両論
- 吹替版の演技には不満があり、字幕推奨の声も
- 子供連れや恐竜好きファミリーには好相性
- アトラクション感覚で“体験する映画”として楽しめる
- シリーズファンは期待値を下げて臨むと吉
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