香取慎吾主演「日本一の最低男」キャストの役どころ解説！撮影秘話や見どころも紹介

2025年1月9日より放送開始するフジテレビ木曜劇場「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」。主演の香取慎吾が11年ぶりに連続ドラマに復帰し、個性あふれるキャスト陣と共に家族や社会の問題に切り込む感動的なストーリーを描きます。放送は毎週木曜午後10時～10時54分で、初回は15分拡大の午後10時～11時9分です。

本作では、志尊淳、安田顕、佐野玲於、橋本じゅん、冨永愛ら豪華キャストが出演。さらに、逝去した中山美穂さんの役柄を引き継いだ中山忍さんが物語を支えます。各キャラクターの役どころや撮影秘話を詳しくご紹介します。

香取慎吾が演じる「日本一の最低男」大森一平の魅力

政治家を目指す主人公のユニークなキャラクター

香取慎吾が演じる大森一平は、区議会議員選挙での当選を目指す主人公です。ただし、彼の性格は極めてユニークで、冷静かつ打算的な面が際立っています。一平は、自分のイメージアップのために「ニセモノ家族」を作り上げるという、非常に突飛な行動を取るキャラクターです。

彼は常に利己的な計算をしながら物事を進める一方で、周囲からはどこか憎めない人物として映ります。この矛盾する性格を香取慎吾が巧みに演じ分けており、観る者を引き込む圧倒的な存在感を放っています。

特に、彼の「最低男」としての振る舞いはコミカルでありながら、背後に社会問題を内包しており、物語を大いに盛り上げる要素となっています。香取慎吾の表情や仕草が、このキャラクターの魅力を最大限に引き出している点は見逃せません。

家族と向き合いながら成長する姿

物語が進むにつれ、一平は「家族」というテーマに向き合い始めます。初めはニセモノとしてスタートした家族関係が、次第に本物の絆へと変化していく過程が丁寧に描かれています。

一平は家族とともに過ごす中で、自分自身の欠点や人間としての弱さを自覚し、少しずつ変わっていきます。選挙戦を通じて彼が社会的な役割だけでなく、父親や家族の一員としての責任に目覚める姿には感動を覚えるでしょう。

香取慎吾が持つ温かみのある演技と、これまでの経験が、この成長過程をリアルに描き出しています。特に、家族との衝突や葛藤を乗り越えたときの彼の表情や台詞には、深い説得力と感動が込められています。

志尊淳が演じるシングルファーザー・小原正助

父親役初挑戦！志尊のリアルな演技

志尊淳が演じる小原正助は、妻を亡くした後、二人の子どもを育てるシングルファーザーです。家事、育児、仕事の三つを両立しようと奮闘する姿は、現代社会での家庭のリアルな問題を反映しています。

正助のキャラクターは、優しさと思いやりにあふれる一方で、育児や仕事の両立に苦悩する父親像として描かれています。志尊自身も「僕だったら爆発してしまうだろう」と語るほど、正助は忍耐強く、常に家族のために努力する姿が印象的です。

志尊の演技は細部にまでリアリティを追求しており、正助の不安や葛藤、そして子どもへの深い愛情を自然に表現しています。この役に対して、志尊は「優しさと繊細さを大切にしながら演じたい」とコメントしており、彼の俳優としての真摯な姿勢が強く伝わってきます。

子役たちとの心温まるエピソード

正助と子どもたちのシーンは、作品全体の中で大きな見どころの一つです。志尊は子役たちとの撮影でも、積極的にコミュニケーションを取ることで、自然な親子関係を構築しました。撮影中には、子役たちと遊んだり会話を楽しむ姿が見られ、現場は常に和やかな雰囲気に包まれていたといいます。

また、劇中では親子のぎこちない関係が少しずつ深まる過程が描かれています。正助が子どもたちに対して、時に叱り、時に励ましながら支えていく姿は、多くの視聴者に感動を与えるでしょう。

志尊は、「この作品を通じて親子の絆の大切さを伝えたい」と語り、彼の誠実な演技がドラマ全体に温かみを加えています。本物の親子のように見える彼らの関係性は、この作品の大きな魅力です。

安田顕が演じる議員秘書の意外な一面

一平を支える重要キャラクター

安田顕が演じる真壁考次郎（まかべ・こうじろう）は、主人公・大森一平と小学校時代からの幼なじみであり、衆議院議員の秘書という立場です。また、一平が暮らす地域の区長の甥という背景も持つなど、物語を動かす重要な役割を担っています。

真壁は、議員秘書としての知見を生かし、一平に区議会議員選挙に挑戦するよう勧めた人物です。彼は選挙で勝つために、義弟や子どもたちとの同居を提案し、“ニセモノ家族”を演じる計画を仕掛けます。親切に見える一方で、彼の提案には裏の意図も潜んでおり、その真意が物語の中で明らかになっていきます。

安田顕の演技は、真壁の表の顔と裏の思惑を巧みに表現しており、ユーモアと緊張感を絶妙に織り交ぜたキャラクターとして仕上がっています。彼の複雑な役柄は、ドラマ全体の鍵を握る重要な存在です。

香取慎吾との初共演と化学反応

香取慎吾との初共演となった安田顕。二人は幼なじみという設定ながら、選挙を巡ってお互いを利用し合う関係を築いています。劇中での掛け合いは軽妙でありながらも深みを持ち、視聴者に強い印象を与えることでしょう。

香取は安田について「演技の幅が広く、共演が楽しい」と語り、安田も「香取さんの演技に引き込まれる」とコメントしています。二人の関係が物語を通じてどう変化していくのか、そして真壁が一平を選挙戦に巻き込んだ“本当の目的”に注目です。

安田は「この作品を通じて、家族や社会問題に対して視聴者が考えるきっかけを提供したい」と述べており、その意図は真壁のキャラクターにも色濃く反映されています。

佐野玲於が演じる保育士・二階堂剣聖

保育園で働く若き保育士

佐野玲於が演じる二階堂剣聖（にかいどう けんせい）は、一平の甥が通う保育園で働く若き保育士です。子どもたちに愛される温かい性格の持ち主でありながら、どこか生真面目で完璧主義な一面も持ち合わせています。

物語では、保育士としての仕事を通じて社会の課題と向き合いながら、自分自身の成長や新たな価値観を見出していく姿が描かれています。特に第2話では彼のストーリーが深く掘り下げられ、周囲の人々との関わりを通じて自己を見つめ直すシーンが印象的です。

香取慎吾や志尊淳との共演

佐野玲於にとって、本作はフジテレビ制作の連続ドラマ初出演となります。主演の香取慎吾との共演について、佐野は次のようにコメントしています。

香取慎吾さんとは、自分の音楽グループの方でお世話になっていて、番組に来ていただいたりライブにゲストで出演いただいたりと、さまざまな場面でお世話になっていました。ついには香取さん主演のドラマで共演できるとなれば断る理由が見つかりませんでした。

また、志尊淳との関係についても、「プライベートでご一緒した時にとても良くして頂いた思い出があり、初めて共演できることをうれしく思います」と語っており、先輩方への信頼と感謝の気持ちを込めたコメントを残しています。

役柄に込められたテーマ

二階堂剣聖の物語は、社会の中で「誰かを支えること」の意義を問いかけるテーマを持っています。第2話では、彼が他者との関わりを通じて自身の成長を実感し、大切な人の存在がどれほど大きな支えになるかを実感する場面が描かれます。

佐野玲於はこの役について「1人の社会人としての成長物語であり、周りの人々の優しさが背中を押してくれる感動的なストーリー」と語っています。若手俳優としての新たな挑戦に、彼の真摯な演技が期待されています。

橋本じゅんが演じる衆議院議員・黒岩鉄男

主人公に影響を与えるベテラン議員

橋本じゅんが演じる黒岩鉄男（くろいわ てつお）は、真壁考次郎（安田顕）の秘書を務める衆議院議員です。一平の幼なじみである真壁を通じて、主人公たちの選挙戦や家族生活に深く関わる重要な人物です。

黒岩は、政治の駆け引きに長けた老練な議員であり、一平たちにアドバイスを送る一方で、独自の目的を持って動いています。その意図が物語に緊張感を与え、次第に明らかになる「黒岩の本当の狙い」が注目ポイントです。

香取慎吾との再共演とエピソード

橋本じゅんにとって、香取慎吾との共演は約20年ぶり。以前の共演時の思い出について橋本はこう語っています。

とある強烈な個性を持つ共通の先輩がいて、20年近く前に共演した時、その話で盛り上がりました。今回もその記憶がすぐによみがえり、懐かしい気持ちになっています。

このドラマでも香取との再会が楽しいものとなったようで、「役以外でも楽しませていただいています」と笑いを交えながらコメントしています。

役柄に込められた深いメッセージ

黒岩鉄男は、現代社会における政治家像を体現するキャラクターです。橋本じゅんはこの役について、「台本を読んで身近な問題に共感する部分が多かった」と語り、役に込められたメッセージ性に注目しています。

黒岩は一見すると物語の背景にいるように見えますが、実際には大きな影響力を持つキャラクターとして描かれています。橋本の経験豊富な演技力が、この役柄に深みを与え、物語を支えています。

橋本じゅんは、「肝心の私の役については、ニーズに応えていくのみ」と謙遜しながらも、彼の存在感がドラマ全体に与えるインパクトは計り知れません。熟練の演技と独特のユーモアで、視聴者を魅了すること間違いなしです。

冨永愛が演じるイタリアンカフェ店主・今永都

現代女性を象徴する強く美しいキャラクター

冨永愛が演じる今永都（いまなが みやこ）は、主人公・大森一平（香取慎吾）の中学・高校時代の後輩で、イタリアンカフェを経営する料理人です。物語では、一平や正助（志尊淳）が抱える家庭や育児の問題を支える重要な存在として描かれています。

都は、はっきりとモノを言う性格で、中学時代から男女問わず人気がありました。現在もSNSでは「店長がカッコいい」と話題になり、その魅力は衰えを知りません。一方で、子どもを産まない選択をした女性として、自分自身の人生を力強く切り拓いてきたキャラクターでもあります。

物語における都の役割

今永都は、シングルマザーに育てられ、母親との関係に悩みながらも、その経験を糧にして努力を重ねてきた人物です。彼女の生き方や価値観は、現代社会のさまざまな問題と共鳴し、視聴者に深い共感と考えるきっかけを提供します。

物語では、一平や正助、そしてその子どもたちを家族のように支える存在として描かれ、彼女の言動がストーリーに温かみを与えています。特に、一平との掛け合いはコミカルでありながらも深い信頼関係を感じさせる重要なシーンとなっています。

冨永愛のコメントと新たな挑戦

今作がフジテレビ制作の連続ドラマ初出演となる冨永愛は、この役を「自分にとっての新たな挑戦」と位置づけています。出演が決まった際の心境について次のように語っています。

社会派ホームドラマとお伺いした時、きっと今まで出演させていただいた作品とは全く違うものになるだろうと思い、お引き受けしました。共演する香取慎吾さんとはバラエティー番組で何度かご一緒しましたが、今回は“サイテー男”ということで私の中での香取慎吾さんとは全く違うイメージなので、とても楽しみにしています。

また、自身の役についても「寂しさや不安を乗り越えた彼女が、一平たちを家族のように支える姿を丁寧に演じたい」と意気込みを語っています。新しい一面を見せる冨永愛の演技に期待が高まります。

中山忍が引き継ぐ新しい園長・鮫島ふみの魅力

新キャラクター・鮫島ふみの登場

中山忍が演じる鮫島ふみ（さめじま ふみ）は、保育園の新しい園長として第5話から登場するキャラクターです。当初、中山美穂さんが演じる予定だった園長・園田美奈子が物語の中心となるエピソードでしたが、急遽脚本を改編し、新たに鮫島ふみが物語を担うことになりました。

ふみは、親たちの不安や葛藤に寄り添い、子どもたちの成長を見守る温かい存在です。物語の中で、一平（香取慎吾）や正助（志尊淳）の育児や家庭生活を支える役割を果たします。彼女の人柄や言葉が、物語に新たな温もりと深みを与えることは間違いありません。

中山忍が役に込める想い

中山忍は姉・中山美穂さんの役を引き継ぐ形で作品に参加することについて、次のようにコメントしています。

ふと、姉が撮影中だったドラマはどうなったんだろう…と、思いを馳せたとき、別れ際にはいつも“あとは忍、よろしくね”と軽やかに去っていった姉の笑顔が心に広がりました。“演じたい”と口にすべきか悩みましたが、最後くらい素直にならなくては後悔すると思い直し、ご相談させていただきました。

中山忍にとって、この役は家族としての絆を表現するだけでなく、俳優としても新たな挑戦となる重要な役柄です。姉妹での最初で最後のドラマ共演となる本作に心を尽くす姿勢が伝わります。

プロデューサーが語る経緯と期待

フジテレビドラマ制作部の北野拓プロデューサーは、急遽変更された背景と中山忍の参加についてこう語っています。

中山美穂さんが演じる園田美奈子役を中心に脚本を準備しておりましたが、訃報を受け、一部脚本を作り直しました。中山忍さんが姉と同じ作品に出演したいという強い希望をお持ちだと伺い、そのご意志を尊重させて頂きました。

中山忍が演じる鮫島ふみのキャラクターは、新たな物語の柱となる重要な役柄です。制作陣の期待と中山忍の熱意が、物語をより一層感動的なものにしています。

視聴者が期待するドラマへの影響

鮫島ふみの登場によって、ドラマのストーリーがどのように展開していくのか、視聴者からの注目が集まっています。中山忍の細やかな演技が、家族や社会の問題に温かく深い視点をもたらすことでしょう。

第5話では、園長が物語の中心となるエピソードが展開される予定で、中山忍がどのように物語に命を吹き込むのか、期待が高まります。

ドラマが描く社会テーマと見どころ

家族の在り方を問いかける物語

ドラマ「日本一の最低男」は、家族の在り方や社会の抱える問題を鋭く描いた社会派ホームドラマです。一平（香取慎吾）が選挙戦を勝ち抜くために「ニセモノ家族」を作るという異色の設定を基に、家族の本質や絆について問いかけるストーリーとなっています。

一見、風変わりな設定の中に、現代社会における育児や家庭生活の課題が反映されており、家族とは何かを改めて考えさせられる内容が詰まっています。笑いと涙の中に、社会的なメッセージを感じ取ることができるのが本作の魅力です。

豪華キャスト陣が生む化学反応

主演の香取慎吾をはじめ、志尊淳、安田顕、冨永愛、中山忍ら豪華なキャスト陣が集結した本作。彼らの演技がそれぞれのキャラクターに命を吹き込み、物語全体に深みとリアリティを与えています。

特に、一平を中心に絡み合うキャラクター同士の対立や協力、そして成長の過程が見どころです。各話ごとにキャラクターの背景が丁寧に描かれており、視聴者が彼らに感情移入できる工夫がされています。

ユニークな設定と現代社会へのメッセージ

このドラマの特徴は、「ニセモノ家族」という斬新な設定にあります。選挙戦を通じて作られた家族が、次第に本当の絆を築いていく姿は、家族の多様性や新しい形を提案しています。

また、現代日本が抱える少子化や家族観の変化、働き方の問題など、社会的なテーマを随所に取り入れている点も見逃せません。笑いと感動の中に、視聴者自身が感じ取る何かがある作品です。

プロデューサーの北野拓氏は「家族や社会問題を軽やかに、しかし深く考えさせられるドラマを目指した」と語っており、その意図はキャストや脚本を通じて色濃く反映されています。

香取慎吾主演「日本一の最低男」のまとめ

「日本一の最低男」は、香取慎吾を中心に志尊淳、安田顕、冨永愛、中山忍ら豪華キャストが織りなす社会派ホームドラマです。区議会議員選挙を目指す一平が、ニセモノ家族を通じて家族の本質や社会との関わり方を見つめ直していく姿を描いています。

ユニークな設定と笑いに満ちた展開の中にも、現代社会が直面する深刻なテーマが盛り込まれており、視聴者に新たな視点を提供します。一平の成長や家族の絆が、視聴者に笑いと感動をもたらすことでしょう。

さらに、本作ではキャラクターそれぞれが抱える葛藤や成長も丁寧に描かれています。一平を支える家族や友人たちの存在が、物語をより豊かにし、多様な視点を提供する要素となっています。

香取慎吾が11年ぶりにフジテレビ系連続ドラマの主演を務め、脚本や演出、キャスト陣の熱意が結集した本作。ユーモアとシリアスさが絶妙に融合したストーリーに、多くの視聴者が引き込まれることでしょう。

放送は2025年1月9日スタート、毎週木曜午後10時から。初回は15分拡大版となっており、見逃せない展開が待ち受けています。ぜひ、本作を通じて「家族」の新しい形や社会問題に触れてみてください。