日曜劇場「VIVANT」第2シーズンで再び登場した長野専務は、シーズン1で本当に太田梨歩との不倫を隠していただけだったのでしょうか。
丸菱商事の誤送金事件をめぐって公安から疑われた長野利彦専務ですが、最終的に明かされた秘密は太田との不倫でした。
しかし、小日向文世さんが演じる意味深な人物が、それだけの役割で物語から離れたことには違和感が残ります。
放送当時から「別班」「テントのモニター」「幼い乃木を救った飯田」「別の諜報組織」といった正体説が出ており、シーズン1終了後も未回収の謎として取り上げられていました。
そして第2シーズンの第11話では、長野専務の口添えによって乃木の本部長昇進が告げられます。
一見すると功績を評価した自然な人事ですが、乃木が別班の任務でバルカへ向かおうとしていた時期だったことを考えると、乃木を日本にとどめようとしたようにも見えます。
この記事では、シーズン1で残された違和感を起点に、日曜劇場「VIVANT」第2シーズン第11話の描写から、長野専務の正体と乃木を昇進させようとした理由を考察します。
- 長野専務が不倫だけの人物ではないと疑われる理由
- 別班・テント・飯田・別組織説の根拠と弱点
- 乃木を本部長へ昇進させようとした狙いの考察
長野専務は本当に不倫を隠していただけ?
長野専務の正体を考える起点は、第11話の昇進ではなく、シーズン1で残された不自然さです。
公安は誤送金事件を調べる中で長野専務を疑い、その経歴や行動を確認していました。
ところが、長野専務について明らかになった秘密は、太田梨歩との不倫と過去に関する事情でした。
誤送金やテントとの直接的な関係は確認されず、捜査対象から外れる形になります。
誤送金事件では公安の捜査対象になった
丸菱商事では、バルカのインフラ事業をめぐり、1億ドルが誤って送金される事件が発生しました。
社内に送金を仕組んだ人物がいると考えられ、公安の野崎たちは乃木の上司や経理関係者だけでなく、長野専務についても調べています。
長野専務は丸菱商事の上層部であり、海外事業や人事に影響を与えられる人物です。
テントへの資金移動が疑われる事件で、そのような人物が捜査対象になったこと自体は不自然ではありません。
ただし、長野専務が誤送金を指示した事実や、テントへ資金を流した事実は確認されていません。
表向きに明かされた秘密は太田梨歩との不倫
長野専務が隠していたのは、天才ハッカーの太田梨歩との不倫関係でした。
太田との関係を知られたくなかったために不自然な態度を取っていたと考えれば、公安から疑われた場面には一応の説明がつきます。
しかし、テントや別班が複雑に絡む物語の中で、長野専務だけが不倫を隠す会社役員として処理されたことには、どこか肩透かしのような印象もありました。
私自身、シーズン1を見終えた時点では「本当にこれだけなのだろうか」という感覚が残りました。
シーズン1終了後も未回収の謎として残った
長野専務は最終回に登場せず、正体について新たな説明もありませんでした。
そのため放送後も、別班説、黒幕説、テントのモニター説、幼い乃木を救った人物との関係などが考察されています。
もちろん、出演する俳優の知名度だけで重要人物だと断定することはできません。
それでも、小日向文世さんが演じる長野専務を意味深に描きながら、不倫だけで終わらせたように見えたことが、疑問を長く残した理由でしょう。
第11話で長野専務の正体の謎が再浮上
シーズン2の第11話で長野専務が再登場したことにより、シーズン1の疑惑は過去のものではなくなりました。
注目したいのは、長野専務が乃木を本部長へ昇進させようとしたことです。
表面上は功績を評価した栄転ですが、乃木が別班の新たな任務へ向かう時期と重なっています。
この人事が通常の昇進だったのか、乃木の行動を制限するためだったのかで、長野専務の見え方は大きく変わります。
長野専務の口添えで本部長昇進が告げられた
第11話では、長野専務の口添えを受けた社長の判断により、乃木の功労をたたえて本部長への昇進が告げられました。
しかし乃木は、今回の功績は宇佐美哲也部長のおかげだと説明し、自分はバルカで現地責任者として事業を見守りたいと懇願します。
その結果、乃木は本部長として日本にとどまるのではなく、バルカへ向かえる立場を確保しました。
つまり、長野専務は乃木を昇進させようとしましたが、その人事案は乃木の申し出によって実現しなかったと見ることができます。
昇進は乃木を日本にとどめるためだった?
本部長になれば、部下の管理や重要案件の決裁など、社内で背負う責任は大きくなります。
長期間海外へ渡り、身分を隠して別班任務を行うことも、以前より難しくなるはずです。
もし長野専務が乃木の正体を知っていたなら、昇進は排除ではなく、栄転に見せかけて乃木を日本へ拘束する方法だった可能性があります。
長野専務は乃木を評価して昇進させたのではなく、別班として自由に動かせない立場へ置こうとしたのではないかという見方です。
ただし、乃木が会社へ大きく貢献したため、長野専務が純粋に昇進を推薦した可能性も残ります。
現時点では、妨害目的だったと断定できる直接的な発言や描写はありません。
乃木は長野専務の意図をかわしたのか
乃木は昇進を単純に拒絶するのではなく、宇佐美の功績を立てたうえで、バルカ行きを申し出ています。
会社員として不自然に見えない説明を用意し、別班任務に集中できる環境を手に入れた形です。
乃木が長野専務の狙いに気づいていたかどうかは分かりません。
それでも結果だけを見れば、長野専務による昇進案を乃木が巧みにかわした構図になっています。
長野専務の別班説を考察
長野専務の正体として、シーズン1から挙がっていたのが別班員説です。
乃木や黒須が民間企業に勤めながら活動していたように、丸菱商事の専務という立場も別班員の表の顔として成立します。
別班員同士が互いの正体を把握していない設定もあるため、乃木が長野専務を仲間だと知らなくても矛盾しません。
ただし、第11話の昇進がこの説の大きな弱点になります。
商社役員という表の顔は別班と相性がよい
丸菱商事の専務であれば、海外事業、資源、物流、各国の情勢など、多くの情報へ接近できます。
乃木が商社マンとしてバルカへ出入りしていたことを考えても、商社の役員が別班員という設定は十分にあり得ます。
長野専務の経歴に公安が関心を持ったことも、過去に諜報活動へ関与していたためと考えれば説明しやすくなります。
しかし、長野専務が別班の任務を行う場面や、司令の櫻井と接触する場面は確認されていません。
乃木を昇進させる理由が合わない
長野専務が味方の別班員で、乃木の正体を知っていた場合、乃木を本部長へ昇進させる行動は不自然です。
本部長という責任ある立場は、乃木の海外任務を支援するどころか、行動を制限する可能性があります。
乃木を危険な任務から守るため、あるいは別班内の別派閥として任務を止めるためだったとも考えられますが、その根拠はまだありません。
別班説は設定上成立するものの、昇進の口添えと結びつけると優先度は下がります。
長野専務のテント・モニター説を考察
長野専務がテントのモニターだったという説も、完全には否定できません。
テントは各国や組織の内部に協力者を置いており、日本では公安の新庄や丸菱商事の山本がモニターとして活動していました。
長野専務も丸菱商事の上層部として、テントに情報や便宜を与えられる立場です。
一方で、正式なモニターだと考えるには、ベキやノコルとの関係に説明できない点が残ります。
日本側モニターが複数いた可能性
シーズン1では、テントと日本側モニターの通信履歴に複数のIDがあったことが示されています。
新庄や山本以外にも、日本国内で活動する協力者が残っていた可能性はあります。
長野専務がその一人なら、丸菱商事の人事や海外事業へ影響を与えられるため、テントにとって価値の高い存在だったはずです。
乃木を昇進させようとしたのも、テント残存勢力の動きを追わせないためだったと考えればつながります。
ベキやノコルとの関係が見えない
長野専務が重要なモニターだったなら、少なくとも指導者のベキは存在を知っていたと考えるのが自然です。
No.2のノコルがすべてのモニターを把握していたとは限りませんが、丸菱商事の専務ほど重要な協力者を知らなかったなら、何らかの説明が必要でしょう。
これまで長野専務がベキやノコルと連絡した場面はなく、テントの指示で行動した事実も確認されていません。
そのため、長野専務をテントのモニターと断定するのは、まだ早いと考えます。
ベキが別班員拉致を知っていたとは考えにくい
第11話では、乃木がテント潜入作戦で撃った別班員たちが、何者かに拉致されていたことが判明しました。
複数の別班員を別々の場所から連れ去るには、入院先や警備状況を事前に調べる必要があります。
しかし、ベキはテントを終わらせ、ノコルへバルカの将来を託したうえで、上原への個人的な復讐に向かっていました。
乃木が生かした別班員を、ベキが密かに拉致しようとしていたと考える理由は見当たりません。
拉致計画は、ベキや従来のテントとは異なる勢力によるものと考えたほうが自然です。
長野専務と飯田は同一人物?
シーズン1では、幼い乃木を戦場から救った日本人ジャーナリストの飯田と、長野専務を結びつける説も出ていました。
乃木の過去を知る日本人でありながら、現在の居場所や詳しい経歴が分からない人物だったためです。
長野専務の経歴に空白や秘密があるように描かれたことも、飯田説を後押ししました。
ただし、現時点では二人を同一人物と示す決定的な情報はありません。
乃木を救った人物なら昇進にも別の意味が生まれる
仮に長野専務が飯田だった場合、乃木の成長を以前から見守り、危険な任務から遠ざけようとして昇進を勧めた可能性があります。
この場合、長野専務は敵ではなく、乃木を守ろうとした人物になります。
しかし、長野専務が乃木へ過去をほのめかしたことはなく、親子のような特別な感情を示す場面も確認されていません。
飯田説は物語として魅力がありますが、第11話までの材料では想像の部分が大きい説です。
長野専務はテントと別の組織にいる?
別班説、モニター説、飯田説には、それぞれ説明しにくい点があります。
そこで候補になるのが、長野専務はテントにも別班にも属さない、別の諜報組織や国際組織の関係者だという説です。
この説なら、ベキやノコルが長野専務を知らなくても不自然ではありません。
乃木を昇進させようとした行動も、新組織の活動を追わせないためだったと考えられます。
テントを監視していた別組織の可能性
長野専務はテントを支援するためではなく、丸菱商事を通じてテントの資金や動きを監視していたのかもしれません。
商社の専務であれば、バルカ事業だけでなく、資金、物流、人脈、海外情勢に関する情報を得られます。
シーズン1ではテントを追う側だったものの、組織の目的を明かせないため、公安に対しても正体を隠していた可能性があります。
ただし、長野専務がテントを監視していたことを示す直接描写はありません。
テント消滅後の空白を狙う第2のテント説
ベキが従来のテントを解体したことで、テントが築いた国際的なネットワークには空白が生まれたと考えられます。
テントと競合していた別組織にとっては、その資金網、協力者、海外拠点を奪う好機です。
長野専務がその組織の人物なら、テントの理念を継ぐのではなく、テントが持っていた影響力だけを利用しようとしているのかもしれません。
ここでいう「第2のテント」は劇中に登場した正式名称ではなく、テント消滅後に同じ位置へ入り込もうとする組織を表す考察上の呼び方です。
現時点では、長野専務はテントの残党よりも、テント消滅後の空白を利用する別組織の関係者と考えるほうが矛盾は少なく見えます。
乃木の昇進は新組織を守るためだった?
長野専務が別組織に所属し、乃木が別班員だと知っているなら、本部長昇進の意味も説明できます。
乃木を解雇したり左遷したりすれば、本人や別班に警戒されるでしょう。
一方、功績を評価した昇進なら、乃木に疑われにくいまま日本の本社へとどめられます。
長野専務にとっては、乃木を排除するより、責任ある立場を与えて自由を奪うほうが安全だったのかもしれません。
ところが乃木はバルカ赴任を願い出たため、長野専務の狙いが妨害だったとすれば、その計画は失敗したことになります。
長野専務と新庄はつながっている?
別班員の拉致を考えるうえで、新庄の存在も無視できません。
新庄は公安に所属しながら、テントのモニターとして活動していました。
シーズン1でベキたちを逃がしたのは、ベキが上原への復讐を遂げられるよう支援するためです。
ただし、その後の新庄が誰の指示で動いているのかは分かっていません。
新庄はベキの復讐を助けていた
新庄がベキを逃がした事実だけを見て、新庄が最初から新組織の一員だったと考えるのは不自然です。
シーズン1時点の新庄は、テントのモニターとしてベキの個人的な復讐を支援していました。
その行動は、ベキを裏切るためではなく、ベキへの忠誠によるものと見るべきでしょう。
逃亡後に別組織へ合流した可能性
ベキが倒れ、従来のテントがなくなった後、新庄が別組織へ取り込まれた可能性は残ります。
公安内部の情報に接近できた新庄なら、別班員の身元や入院先を調べる役割を担えたかもしれません。
一方、複数人の拉致には資金、実行要員、移送先なども必要です。
その背後に丸菱商事の専務である長野がいたという考察は成立しますが、二人の直接的な接点はまだ確認されていません。
長野専務と新庄の関係は、今後の描写を待つ必要がある重要な未確認部分です。
長野専務の正体4説を比較
長野専務の正体については、どの説にも根拠と弱点があります。
シーズン1の不自然な描写だけなら、別班やテントのモニターでも説明できました。
しかし、第11話で乃木を昇進させようとした行動を加えると、各説の説得力に差が出てきます。
現時点で断定はできませんが、昇進の意味をどう見るかが判断の分かれ目です。
別班説
商社役員という表の顔や、別班員同士が正体を知らない設定とは合います。
一方で、乃木の海外任務を難しくする可能性がある昇進を勧めた理由が説明しにくく、優先度は低めです。
テントのモニター説
丸菱商事の上層部として情報や人事を動かせる点は、モニターの立場と合います。
ただし、ベキやノコルとの関係が描かれておらず、テント解体後に乃木を妨害する理由も明確ではありません。
飯田説
乃木を救った人物なら、危険から遠ざけるために昇進を勧めたという見方ができます。
しかし、長野専務と飯田を直接結びつける事実がなく、現時点では根拠の弱い候補です。
別組織説
テントを監視または利用していた別組織なら、ベキやノコルが知らなくても成立します。
乃木を日本へとどめようとした理由や、テント消滅後に新勢力が動き始めた時期も説明しやすい説です。
ただし、新組織の存在や長野専務の所属自体が、まだ劇中で確認されていないことは忘れてはいけません。
まとめ
長野専務の正体は、第11話の時点でも明らかになっていません。
シーズン1では公安から疑われながら、太田梨歩との不倫を隠していた人物として処理されました。
しかし、それだけでは意味深な描写や、小日向文世さん演じる長野専務を再登場させた理由として、違和感が残ります。
第11話で乃木の本部長昇進を口添えしたことが純粋な評価なら、長野専務は通常の会社役員だった可能性があります。
一方、乃木の別班身份を知り、任務を妨げるための人事だったなら、長野専務は何らかの組織に関係する人物でしょう。
別班説は昇進の理由と合いにくく、テントのモニター説にはベキやノコルとの関係が見えないという弱点があります。
飯田説も直接的な根拠が不足しています。
現時点で比較的矛盾が少ないのは、長野専務がテントを監視または利用していた別組織の関係者であり、テント消滅後の空白を狙っているという説です。
ただし、長野専務と新庄の接点、乃木の正体を知っているかどうか、本部長昇進の本当の意図は、いずれも未確認です。
長野専務が今後、乃木のバルカでの行動を妨害するのか、新庄や拉致事件とつながるのかが、正体を判断する鍵になりそうです。
- 長野専務はシーズン1で太田梨歩との不倫を隠していた
- 不倫だけで役割が終わったように見えたことには違和感が残る
- 第11話では長野専務が乃木の本部長昇進を口添えした
- 別班説は乃木の任務を制限する昇進の理由と合いにくい
- テント説にはベキやノコルとの関係が不明という弱点がある
- 飯田説は物語上成立するが直接的な根拠が不足している
- 現時点ではテントを利用する別組織説が比較的考えやすい


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