映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』ロケ地|千代のホスピスはどこ?長崎のホテルが選ばれた理由を考察

2026年夏映画
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映画『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』で、年老いた千代が入居していたホスピス「CALM HOUSE」。

百合が千代をたびたび訪ねる重要な場所ですが、撮影には長崎市南山手町の「ホテルインディゴ長崎グラバーストリート」が使われています。

実はこの建物、単に雰囲気のいいホテルというだけではありません。

約130年の歴史を持ち、かつて児童養護施設などとして使われてきた「旧マリア園」を再生した建物なのです。

千代の人生、百合が抱えてきた喪失、そして「過去を抱えながら未来を生きる」という映画のテーマまで考えると、この場所が選ばれたことには深い意味があるように感じられます。

この記事を読むとわかること

  • 千代が暮らす「CALM HOUSE」のロケ地と旧マリア園の歴史!
  • 千代のホスピスに歴史ある建物が選ばれた意味と考察!
  • 百合の未来と「過去を残して生まれ変わる建物」が重なる理由!

『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』千代と百合がホスピスで出会うまで

『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』は、2023年公開の『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の続編であり、百合と彰の物語を締めくくる完結編です。

彰が空へ消えてから7年。

百合は、彰がかつて夢見ていた高校教師になっています。

仕事に向き合いながら日々を過ごしているものの、心の奥には1945年で別れた彰への想いが残ったままです。

そんな百合の前に現れるのが、彰の面影を感じさせる青年・涼。

まっすぐに想いを寄せてくれる涼に心を動かされながらも、百合は新しい恋へ進むことにためらいを感じます。

「前に進むことは、彰を裏切ることになるのではないか」

そんな葛藤を抱えていた百合が出会うのが、ホスピスで穏やかな余生を過ごしている年老いた千代です。

前作で石丸と心を通わせていた千代もまた、大切な人との別れを経験した人物。

つまり百合にとって千代は、ただ昔のことを知っている人物ではありません。

「大切な人を失ったあと、人はどう生きていくのか」

その答えを、自らの人生で示してきた存在でもあるのです。

千代が入居する「CALM HOUSE」のロケ地はどこ?

劇中で千代が入居し、百合がたびたび訪れるホスピス「CALM HOUSE」。

撮影場所となったのは、長崎県長崎市にあるホテルインディゴ長崎グラバーストリートです。

住所は長崎県長崎市南山手町12-17。

公式サイト:https://nagasaki.hotelindigo.com/

長崎駅からはタクシーで約8分です。長崎空港から向かう場合は、高速特急バスで「新地中華街」まで約40分、そこからタクシーで約5分と案内されています。

ホテルがある南山手は、長崎らしい歴史的な景観が残るエリア。

周辺には大浦天主堂やグラバー園などがあり、南山手地区自体が重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

そのためロケ地巡りだけで終わらず、長崎観光と組み合わせやすい場所です。

ホテルなのにホスピスに見える理由は建物の歴史にあった

このロケ地で特に注目したいのが、建物そのものです。

ホテルインディゴ長崎グラバーストリートは、新築された一般的なホテルではありません。

1898年に建てられた歴史的な洋館を再生したホテルです。

建物は修道院として建てられ、その後、女子校、米軍宿舎、児童養護施設、幼稚園などとして使われてきました。

特に「マリア園」として地域で長く親しまれてきた歴史があります。

赤レンガの外壁やアーチ型の窓など、長い時間を刻んできた建築の表情が残されています。

だからこそ、劇中で「CALM HOUSE」として映ったときにも、単なる高級ホテルとは違う落ち着きや温かさを感じられるのでしょう。

なぜ千代のホスピスに「旧マリア園」が選ばれた?ロケ地の意味を考察

ここからが、このロケ地で最も興味深いところです。

なぜ千代が人生の終盤を過ごす場所として、長崎のこの建物が選ばれたのでしょうか。

もちろん制作側が明確に意図を説明しているわけではないため断定はできません。

ただ、建物の歴史と千代の人生を重ねると、いくつもの共通点が見えてきます。

「誰かを見守る場所」という記憶が残っている

ホテルになる前の建物は、長い歴史の中で児童養護施設としても使われていました。

そして映画では、ここが人生の終盤を穏やかに過ごす「CALM HOUSE」として登場します。

現実では子どもたちを見守ってきた場所。

映画では人生の終盤を迎えた千代を見守る場所。

年代も役割も異なりますが、どちらにも「人に寄り添う場所」という共通したイメージがあります。

偶然とは思えないほど、ホスピスという設定になじむ建物です。

千代自身が「長い時間を生きてきた人」だからこそ重なる

さらに印象的なのが、建物と千代がともに「長い時間を生きてきた存在」であることです。

1898年に建てられた洋館は、修道院、学校、児童養護施設などへ役割を変えながら現在まで残ってきました。

千代もまた、1945年から現代まで長い時間を生き抜いてきた人物です。

石丸との別れを経験し、その後の人生を歩き、年老いた姿で百合と再会します。

「過去は消えない。しかし、過去を抱えたまま時間は続いていく」

ここには、そんな共通点があります。

これは百合が向き合わなければならない問題とも重なります。

彰を忘れる必要はない。

けれど、彰を愛していた自分を抱えたまま、その先の人生を生きていくことはできる。

長い歴史を残しながら、新しいホテルへと生まれ変わった旧マリア園は、そんな作品のメッセージを建物そのもので表現しているようにも見えます。

百合が「CALM HOUSE」を訪れることにはどんな意味がある?

百合にとってCALM HOUSEは、単に千代に会いに行く場所ではありません。

ここへ足を運ぶたびに百合は、1945年と現在をつなぐ記憶に触れることになります。

千代もまた、百合と同じように戦争によって大切な人との別れを経験しました。

しかし千代の人生は、そこで止まったわけではありません。

石丸を失った後にも時間は流れ、千代には「その後の人生」がありました。

公式の作品紹介でも、石丸を失った千代が歩んだ「もう一つの愛の形」が物語の重要な要素として示されています。

これは、彰を失った瞬間に心を置いたまま生きてきた百合にとって非常に大きな意味を持ちます。

千代は百合より先に、「愛する人を失ったあとの人生」を歩いた人物だからです。

だからCALM HOUSEでの二人の時間は、過去を振り返るだけの場面ではありません。

百合が自分の未来を考え始めるための時間でもあったと考えられます。

長崎という街そのものが「過去と現在」をつないでいる

さらに考えたいのが、なぜこのシーンが長崎で撮影されたのかという点です。

本作では2025年10月に長崎市で撮影が行われています。

ホテルがある南山手は、外国人居留地としての歴史を今に残す場所です。

古い洋館や石畳、教会などが現代の街の中に残り、「昔の時間」と「現在の生活」が同じ風景の中に共存しています。

これは『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』という作品そのものにも重なります。

百合の現在には、いつも1945年の記憶があります。

過去を消して新しい人生を始めるのではなく、過去を残したまま未来へ進んでいく。

そんな物語だからこそ、歴史の痕跡が現在の日常の中に残る長崎という街は、非常に相性がいい舞台だったのではないでしょうか。

「過去を残して生まれ変わった建物」が百合の未来を暗示している?

ホテルインディゴ長崎グラバーストリートの特徴を調べていくと、もう一つ興味深いポイントがあります。

このホテルは旧マリア園を壊して新しく建て直したわけではありません。

赤レンガの外観を残し、建物内部を補強。かつての聖堂も特徴的な天井やステンドグラスを保存・復元しながら、新しい用途へ生まれ変わっています。

つまり、「過去を消さず、新しい時間を生きている建物」なのです。

これは、彰を忘れられずにいる百合の未来を考えるうえで象徴的です。

百合が前へ進むために必要なのは、彰との記憶を消すことではないはず。

大切な記憶を自分の中に残したまま、新しい人生を受け入れていくことです。

旧マリア園がホテルへと生まれ変わったように、百合もまた「過去を残したまま変わっていい」

CALM HOUSEのシーンには、そんなメッセージまで込められているように感じられます。

ホテルインディゴ長崎グラバーストリートの見どころ

ロケ地巡りで訪れるなら、建物の歴史にも注目したいところです。

館内には、かつて聖堂だった空間を活用した「Restaurant Cathedréclat」があります。

約10mの天井高とステンドグラスが特徴的で、現在はレストランとして使われています。

ランチは12:00~15:00、ディナーは17:30~22:00です。ランチなどは宿泊者以外も利用できます。

また、かつて運動場だった場所はガーデンテラスとして整備され、長崎港や女神大橋を望めます。

昔から残る柿の木や、樹齢およそ300年のクスノキも残されているのだとか。

映画を見たあとに訪れると、「新しいホテル」の中に残された古い時間そのものが、本作の世界観と重なって見えるかもしれません。

CALM HOUSEのロケ地巡りで知っておきたいこと

ホテルインディゴ長崎グラバーストリートは現在営業中のホテルです。

ロケ地巡りをする場合は、宿泊客やホテルスタッフの迷惑にならないよう配慮しましょう。

館内を自由な撮影スポットのように扱うのではなく、ホテルの利用ルールを確認することが大切です。

一方、レストランは宿泊者以外でも利用できます。

また、南山手まで来たなら周辺散策もおすすめ。

ホテル周辺にはグラバー園や大浦天主堂があり、歴史的な街並みそのものを楽しめます。

なお、長崎駅からホテルまではタクシーで約8分。駐車場は有料で、利用する場合は事前申し込みが必要です。

最新の営業・利用情報については、訪問前にホテルインディゴ長崎グラバーストリート公式サイトで確認しておくと安心です。

まとめ|千代のホスピスは「過去を抱えながら生きる」物語に重なるロケ地

『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』で、千代が暮らすホスピス「CALM HOUSE」の撮影場所となったホテルインディゴ長崎グラバーストリート。

1898年に建てられ、修道院や児童養護施設などとして使われてきた旧マリア園を再生したホテルです。

戦争を経験し、石丸を失ったあとも長い人生を歩いてきた千代。

彰を失った時間から、まだ完全には前へ進めずにいる百合。

そして、約130年前の姿を残しながら新しい役割を与えられ、今も生き続ける建物。

この3つを重ねると、CALM HOUSEが単なる「千代のいる場所」以上の意味を持っているように見えてきます。

過去を忘れるのではなく、大切に残したまま未来へ進む。

百合がどのような答えを見つけるのかを考えるうえでも、千代と過ごしたこの場所は、本作を象徴する重要なロケ地のひとつと言えそうです。

この記事のまとめ

  • 千代のホスピス「CALM HOUSE」のロケ地はホテルインディゴ長崎グラバーストリート
  • ホテルは1898年に建てられた旧マリア園を再生した歴史的な建物
  • 児童養護施設として使われた歴史と「人に寄り添う場所」というホスピスの設定が重なる
  • 長い時間を生きてきた旧マリア園と千代の人生には共通点がある
  • CALM HOUSEでの千代との時間は、百合が「愛する人を失ったあとの人生」と向き合うきっかけになる
  • 過去と現在が共存する長崎の風景も、映画のテーマと重なって見える
  • 「過去を消さず生まれ変わった建物」は、彰との記憶を抱えたまま未来へ進む百合を象徴しているように考察できる

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