『ブラックトリック』第5話|鯖山はなぜ「和菓子屋」と分かった?土生のサポートと“地面師”演出を検証

2026年夏ドラマ
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『ブラックトリック』第5話で気になったのが、向井不動産で鯖山周平が本人確認を受け、「肉屋か和菓子屋か」を聞かれた場面です。

答えに詰まっていた鯖山が突然「和菓子屋」と正解したため、「なぜ分かった?」「土生は何をしたの?」と疑問に感じた人もいるのではないでしょうか。

鯖山が「和菓子屋」と答えられたのは、落としてしまったピンク色のカンペを土生がスマホで撮影し、その画面を鯖山に見せたからです。

筆者が第5話を改めて見返すと、最後に鯖山が持つスマホへピンク色のカンペが映る一瞬のカットも確認できました。ここを見落とすと、土生が何をして助けたのか分かりにくかったと思います。

この記事では、第5話全体の流れを簡単に整理したうえで、「和菓子屋」のトリックと、同じシーンがNetflix『地面師たち』を連想させた理由を見ていきます。

この記事を読むとわかること

  • 第5話で向井不動産の契約シーンが登場した理由
  • 鯖山が「和菓子屋」と正解できた仕組み
  • 第5話が『地面師たち』を連想させた理由

第5話のあらすじを簡単に整理|なぜ向井不動産で契約することになった?

第5話の中心となるのは、港南市にあるマンションをめぐる立ち退き問題です。麻生縁は、雨の日に出会ったドンヒョクから、知人が抱えているマンションの悩みについて相談されます。

話を聞いた縁が現地へ向かうと、単純に「立ち退かない住民を説得すれば終わり」という話ではないことが分かってきます。

土生は部屋を探す客を装って向井不動産へ潜入し、地上げの対象となっている物件の情報を入手。土生と鯖山は、立ち退き問題の舞台となっているスナックにも客として入り、周囲の状況を探っていました。

【第5話30秒予告】月9ドラマ『ブラックトリック~裁きを操る弁護人~』8/17(月)

その過程で浮かび上がったのが、向井不動産がエキスポ開催で高値になる土地を手に入れようとしている構図です。そこで浦真鷲側は、正面から向井を止めるのではなく、相手の土地への欲を逆手に取る作戦を仕掛けます。

星野が入院したように見せ、呉田たちは病院関係者に変装。そして鯖山は星野の息子になりすまし、「マンションを売りたい」という話を向井側へ持ちかけます。

向井にとっては、欲しかった物件を手に入れられる絶好の機会です。そのため向井不動産で売買契約を結ぶことになり、そこで司法書士による本人確認が行われました。

つまり、問題の「肉屋か和菓子屋か」という質問は突然出てきた小ネタではありません。鯖山が本当に星野の息子なのかを確かめる本人確認を突破できるかどうかという、作戦の成否に関わる場面だったのです。

その後、向井はスナックの立ち退きを進めようとしますが、本物の星野親子が現れ、鯖山との売買契約も無効に。向井側が自ら利益を求めて偽の取引へ食いつくところまでが、浦真鷲たちの仕掛けた「ブラックトリック」でした。

鯖山はなぜ「和菓子屋」と分かった?答えは土生が渡したスマホ

向井不動産で契約を進める鯖山は、星野の息子になりすましています。そのため司法書士から過去の情報を確認されても、本人なら答えられる内容に正解しなければなりません。

「肉屋か和菓子屋か」の答えを鯖山に教えたのが土生でした。鯖山が自力で記憶を取り戻したわけではありません。

鯖山はピンク色のカンペを落としていた

鯖山は、本人確認で聞かれそうな情報を事前にピンク色のカンペで確認していました。

ところが、その大事なカンペを落としてしまいます。手元に答えがないまま質問され、「肉屋だったかな?」というように間違った答えを口にしそうになったのはそのためです。

このまま間違えれば、星野の息子ではないことを疑われかねません。鯖山にとってはかなり危ない瞬間でした。

土生は落ちたカンペをスマホで撮影していた

そこで動いたのが、店の外にいた土生です。土生は鯖山が落としたピンク色のカンペに気付き、スマホでその内容を撮影します。

土生が直接「和菓子屋」と声を掛ければ、当然その場にいる向井や司法書士にも不審に思われます。そのため土生は客を装って向井不動産へ入りました。

鯖山の膝に置かれたスマホで「元和菓子店」を確認

店内へ入った土生は、自然な動きの中で鯖山の膝の上へスマホを置きます。

その画面に映っていたのが、先ほど撮影したピンク色のカンペです。そこにある「元和菓子店」という情報を見た鯖山は、答えを「和菓子屋」に修正できました。

土生が特別な合図を送ったわけでも、鯖山が勘で二択を当てたわけでもありません。スマホを使い、周囲に気付かれないよう答えそのものを見せていたという仕組みです。

最後のスマホ画面を見返すとピンク色のカンペが映っている

このトリックが分かりにくかった理由は、土生の行動について丁寧な説明セリフが入らないことにあると思います。

筆者も第5話を改めて見返して確認しましたが、答え合わせになるのは、鯖山が「和菓子屋」と正解した後のほんの一瞬です。

最後に鯖山が持っているスマホの画面を見ると、そこには先ほど落としたピンク色のカンペが映っています。

つまり映像の中では、「カンペを落とす」「土生がスマホで撮影する」「土生が客として入る」「鯖山の膝へスマホを置く」「スマホにカンペが映る」という形で、ちゃんと答えまでつながっていました。

ただし、一つひとつの動きが短く、最後のスマホ画面も一瞬です。初見では契約が成立するかどうかに意識が向いているため、カンペの存在まで追えなかった人もいたのではないでしょうか。

「土生は結局何をしたの?」と気になった場合は、鯖山がカンペを落とすところから向井不動産のシーンを見返してみると、かなり分かりやすくなると思います。

説明で全部を語らず、小道具と視線で答えを見せる演出だったからこそ、見返したときに「あれが答えだったのか」と気付ける場面でもありました。

なぜ第5話で『地面師たち』を思い出す声が出たのか

この向井不動産のシーンでは、「和菓子屋」の仕組みとは別にNetflixシリーズ『地面師たち』を連想した反応も確認されています。

理由は単に「不動産が登場したから」ではありません。不動産取引、他人へのなりすまし、本人確認を突破しようとする場面、そしてキャスティングまで複数の要素が重なっています。

不動産取引となりすまし・本人確認という構図が似ている

第5話では、鯖山が本物の所有者の息子になりすまし、不動産会社との売買契約を進めます。

そこで司法書士が本人確認を行い、「昔、隣にあった店は何だったか」という本人だからこそ知っているはずの質問をぶつける。この緊張感のあるやり取りは、『地面師たち』を見た人なら不動産詐欺の本人確認シーンを思い浮かべやすい構図です。

もちろん『ブラックトリック』は以前から、浦真鷲の作戦で仲間たちが別人に変装したり、相手をだますために嘘を組み立てたりする作品です。

そのため「なりすましをしたから『地面師たち』のパロディ」とまでは言えませんが、第5話では不動産売買まで重なったことで連想がより強くなったのでしょう。

司法書士役が『地面師たち』出演の五頭岳夫だった

さらに決定的に『地面師たち』を思い出させるのが、鯖山へ本人確認の質問をする司法書士役として五頭岳夫さんが登場していることです。

五頭岳夫さんはNetflix『地面師たち』第1・2話で佐々木丈雄を演じています。Netflix公式でも、佐々木丈雄は地主になりすます役として紹介されていました。

『地面師たち』では「なりすます側」にいた五頭さんが、『ブラックトリック』では鯖山のなりすましを確認する司法書士側にいる。この立場の反転は、両作品を見ているほど気付きやすい仕掛けです。

SNSでも、五頭岳夫さんが司法書士役で登場したことから『地面師たち』を思い出し、「あえてのキャスティング?」と感じた一般視聴者の投稿を確認できました。

五頭岳夫の起用は『地面師たち』へのオマージュだった?

ここまで条件が重なると、「これは制作側がわざと『地面師たち』へ寄せたのでは?」と考えたくなります。

個人的にも、不動産売買となりすましだけなら偶然の類似と考えられますが、そこで五頭岳夫さんを司法書士役に置いているところまで含めると、かなり意識的な遊びのように感じました。

特に面白いのは、五頭さんの役割が反転している点です。『地面師たち』では本人になりすます側だった俳優が、今度は「あなたは本当に本人なのか」を確認する側に回っています。

視聴者がそこに気付けば、鯖山が本人確認で窮地に陥る場面そのものが二重に楽しめます。

一方で、現時点では制作側が「『地面師たち』への正式なオマージュとして五頭岳夫さんを起用した」と明言した情報は確認できません。

そのため、「公式オマージュだった」と断定するのではなく、『地面師たち』を意識したように見える要素が複数そろっている、と考えるのが妥当でしょう。

第5話は土生が鯖山を助ける小さなトリックだけでも成立しますが、五頭さんの出演歴まで知ってから見返すと、不動産屋のシーンそのものの見え方が少し変わる回だったと思います。

『ブラックトリック』第5話まとめ

『ブラックトリック』第5話で鯖山が「和菓子屋」と答えられたのは、土生が落ちていたピンク色のカンペをスマホで撮影し、「元和菓子店」という情報を鯖山へ見せたためです。

筆者が見返すと、最後のカットで鯖山が持つスマホにもピンク色のカンペが映っていました。一瞬の描写なので、最初の視聴で土生のサポート方法が分からなかったとしても不思議ではありません。

また、向井不動産での本人確認は、第5話の立ち退き問題を解決するために浦真鷲たちが仕掛けた偽の売買契約の一部でした。第5話全体の流れを踏まえると、なぜ鯖山が他人になりすまして不動産屋にいたのかも理解しやすくなります。

そして、不動産取引、なりすまし、本人確認に加え、『地面師たち』でなりすまし役を演じた五頭岳夫さんが司法書士役として登場したことで、“地面師”を連想させる場面になっていました。

公式にオマージュだと確認されたわけではありませんが、役割まで逆転させたように見えるキャスティングは、両作品を知る人に向けた遊びだった可能性も感じさせます。

この記事のまとめ

  • 向井不動産の契約は、立ち退き問題を解決するために仕掛けた偽の売買作戦だった
  • 鯖山はピンク色のカンペを落としたため、「肉屋」と間違えそうになっていた
  • 土生は落ちたカンペをスマホで撮影し、客を装って鯖山へ画面を見せた
  • 鯖山はスマホの「元和菓子店」を確認したため「和菓子屋」と正解できた
  • 見返すと最後のスマホ画面にもピンク色のカンペが一瞬映っている
  • 不動産・なりすまし・本人確認と五頭岳夫さんの起用が『地面師たち』を連想させる
  • 制作側による正式なオマージュとの説明は確認できず、意図的だったかは断定できない

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