2024年6月27日にNetflixで配信が始まった『イカゲーム3』。
この記事では「イカゲーム3は全何話?」「どんなゲーム内容?」「誰が優勝するの?」といった疑問に答えながら、
全話あらすじ・ゲーム内容・衝撃の結末・優勝者までをネタバレありで解説します。
※この記事はネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
- 『イカゲーム3』が全何話構成かと各話のあらすじ
- 各話で行われた残酷なゲーム内容とルールの詳細
- 赤ちゃんが優勝する衝撃の結末と物語の核心
第1話あらすじとゲーム内容:鍵と剣(57分)
シーズン3の幕開けとなる第1話では、前作から続く反乱の余波と、それに対する運営側の徹底した報復、そして新たな“死のゲーム”が始まります。
視聴者は、登場人物たちの再集結と心理的変化を追いながら、徐々に極限のサバイバルへと巻き込まれていく展開に引き込まれます。
この回は特に、母子の関係や裏切りと贖罪が深く描かれており、物語全体のテーマ性を強く印象づける回となっています。
ギフン再拘束:反乱失敗の代償
物語は、反乱の失敗によりギフンがフロントマンに捕らえられるシーンから始まります。
彼は棺に閉じ込められ、再びゲームホールへ運ばれます。
その中で、ギフンは自分の判断ミスで仲間を死なせてしまった後悔と、怒りの矛先が同士だったデホへと変わる葛藤を抱えていきます。
ホールには、反乱で死んだ者たちの死体が吊るされているという異様な光景が広がり、運営側の恐怖支配が明示されます。
ノウルの潜入工作とギョンソク救出
同時進行で、ノウルは撃たれて倒れたギョンソクを「死んだフリ」させて救出する裏工作を行います。
臓器売買チームへ遺体を提供するフリをして、ギョンソクを解剖寸前で奪還し、残った闇医者に治療させます。
輸血が必要なギョンソクに対し、ノウル自身がO型の血を提供するという命がけの行動が描かれ、二人の関係性が深く結びついていきます。
第4ゲーム「かくれんぼ」開始:殺すか、逃げるか
この回で登場するゲームは、第4ゲーム「かくれんぼ」。
参加者は「赤ゼッケン(ナイフ装備)」と「青ゼッケン(鍵所持)」にクジで分けられ、制限時間30分内にそれぞれの条件を満たせばクリア。
赤は青を1人でも殺せばクリア、殺せなかった場合は脱落、青は迷路出口からの脱出又は生き残ることが条件で、赤は互いに殺すことはできません。
青に与えられた迷路内の扉の鍵には3種類あり、出口の扉を開けるためには、3種類の鍵(○△□)の鍵が必要なことが分かります。
役割交換制度と母たちの選択
開始前、プレイヤー間で「赤⇔青」の役割交換が可能という異例のルールが発表されます。
ジュニは赤から青に変更し、クムジャは息子ヨンシクのために自分が青ゼッケンを引き受ける決断をします。
この選択は、母の深い愛情と自己犠牲を象徴するだけでなく、後に大きな悲劇をもたらす伏線にもなります。
第2話あらすじ:星の輝く夜に(60分)
第2話では「かくれんぼ」ゲームがスタートし、極限状態の中で生き残るための残酷な選択が迫られていきます。
仲間の裏切り・ドラッグによる暴走・命を懸けた出産など、迷路の中で交差する複数の運命が衝撃的に描かれました。
残酷なゲームの中でも、人間としての本質が問われる展開に注目です。
ギョンソクが意識を取り戻し、ノウルが闇医者を始末
輸血によって目を覚ましたギョンソクを見届け、ノウルは解剖を進めていた闇医者を射殺します。
命の尊厳を守るため、自らの手で「ルール違反者」に制裁を加えるノウルの決断は、彼の覚悟の表れでした。
ミョンギとナムギュの殺戮が始まる
赤チームのミョンギとナムギュは同時にナイフを突き刺し、2人で青ゼッケンの参加者を殺害。
この方法でお互いがクリア扱いとなったことを確認すると、ナムギュはドラッグの影響で「殺せば賞金が増える」と妄想し暴走。
2人は次々と青チームの参加者を襲い、迷路を血に染めていきます。
巫女・ソンニョの信念とジョンデの裏切り
ソンニョは霊の声に従って迷路を進み、信じる者たちと共に出口を目指します。
しかし、信者たちはミョンギとナムギュに殺され、ソンニョだけが生き残ります。
ようやく出口を見つけたソンニョは、同じ青のジョンデに声をかけますが、ジョンデは仲間を裏切って鍵を2種類保持していました。
ジョンデは自分だけ先に脱出し、扉の鍵を抜き取ってソンニョを閉じ込めます。
ミンスの幻覚とソンニョの悲劇
ナムギュの落としたドラッグを拾ってラリったミンスが迷路に現れ、幻覚でソンニョをナムギュと誤認し刺殺します。
しかしすぐに遺体がセミ姉さんに見え始め、ミンスは錯乱状態に。
ドラッグが引き起こした最悪の誤殺と精神崩壊が、彼を更なる闇へと突き落とします。
ギフンとデホの因縁の決着
迷路内でデホを見つけたギフンは、反乱の失敗と仲間の死に対する怒りから彼の首を絞めます。
デホは「お前のせいだ」と言い残し死亡。
ギフンの後悔と怒りが、次第に彼自身を壊し始める兆候が描かれます。
ヒョンジュの献身と出産の奇跡
ヒョンジュはジュニとクムジャを守りながら脱出を目指しますが、途中でジュニが破水。
部屋で休みながら、クムジャの介助で無事に女の子を出産することに成功します。
脱出目前でヒョンジュは赤の追撃者をナイフで倒しますが、背後から現れたミョンギに刺されて死亡。
赤ん坊の命を守るために命を賭けたヒョンジュの最期は、静かに胸を打ちます。
ジュニとクムジャ、母子の決断
出口にたどり着いたジュニとクムジャの前に現れたのは、絶望するヨンシクでした。
ヨンシクは誰も殺せなかった自分に絶望し、母クムジャは「私を刺せ」と促しますが、息子はそれができません。
代わりにジュニと赤ん坊にナイフを向けた瞬間、クムジャが髪かんざしでヨンシクを刺します。
時間切れでヨンシクはピンクガードにより射殺。
家族の絆と命の重みが交差した、あまりにも悲しい結末でした。
ギフン、崩れ落ちる精神
デホを殺害し、すべてに絶望したギフンは、自らナイフで命を絶とうとします。
しかしピンクガードが現れて制止。
ギフンの人間性が残っているかどうか、試される局面が訪れます。
第3話あらすじとゲーム内容:あなたのせいではない(66分)
第3話ではVIPの狂気・運営側の陰謀・母としての決断が描かれ、シリーズでも屈指の陰鬱で衝撃的なエピソードとなっています。
第5ゲーム「大縄跳び」が開始され、限られた時間と命を天秤にかけた生存競争が展開されました。
一方、外部ではジュノとウソクが運営の痕跡をたどり、真相に迫る動きも描かれます。
VIPたちの来島と異常な遊戯
ゲーム会場の島に、ついにVIPたちが上陸します。
彼らはピンクガードの衣装を着て「かくれんぼ」の生き残りを殺して回るという、もはや遊びとすら呼べない狂気の行動を繰り返します。
死者を見下ろし、命を賭ける参加者を馬のように扱うその姿は、このゲームがいかに人間性を無視した“商品”であるかを明示します。
ジュノとウソク、それぞれの追跡
ジュノはかつて自分が兄・イノ(フロントマン)に撃たれた島を発見。ゲーム会場が近いと確信し、潜入の準備を進めます。
一方、陸地にいるウソクは、パク船長の家でめんこ男(スーツの男)と写る写真やピンクガードの衣装を発見。
船長がフロントマン側のスパイであると確信しますが、直後に警察に拘束されてしまいます。
クムジャの叫びと“母”のラストメッセージ
迷路ゲームを終えたクムジャは、他の参加者に向けて「赤ちゃんを助けて、ゲームをやめてほしい」と訴えます。
しかし、ゲーム中止のための投票では続行が過半数を占め、彼女の願いは否決されます。
その夜、クムジャはギフンに「あなたのせいじゃない。ジュニと赤ちゃんを守って」と言い残し、翌朝、自ら首を吊って命を絶ちます。
ヨンシクを殺した自責の念と、誰も聞き入れない世界への絶望が、彼女の行動に現れています。
第5ゲーム「大縄跳び」の開始
第5ゲームの舞台は、高所にかかる細い橋と鋼鉄製の大縄跳び装置。制限時間20分以内に橋を渡り切ることが求められます。
開始直前、ミンスはドラッグ入りと見せかけた容器を橋に投げます。
禁断症状に苦しむナムギュはそれを追い、最初に橋に挑みますが、中身は空。驚いた彼は大縄に絡まって落下死します。
ギフンの決断と先導
ギフンは足を負傷しているジュニに赤ちゃんを託し、自らが先に橋を渡ることを決断。
彼は参加者の中で最初のクリア者となり、後続の通過ルートを開きます。
ジュニのもとに戻ろうとしますが、次々と他の参加者が通過してくるため、橋を引き返すことができません。
96番の暴挙、残酷なサバイバル
続いて橋を渡り切った96番は、後から来る参加者たちを突き落として自分の安全を確保。
生き延びるために他者を蹴落とす構図が、ゲームの非人間性と残酷さを浮き彫りにします。
第4話あらすじ:222(66分)
第4話では、ギョンソクの脱出とノウルの覚悟、ジュニの最期と赤ちゃんの参加、そして最終ゲームの準備までが描かれます。
全6話構成の中でも、登場人物たちの選択と別れが濃密に詰まった回であり、感情的にも深く響くエピソードです。
一方、ジュノとウソクがついにフロントマンのスパイにたどり着く展開もあり、物語は大きく動き始めます。
ノウルとギョンソクの脱出作戦
ノウルは瀕死のギョンソクにピンクガードの衣装を着せ、島内で潜伏させます。
そして部隊長のもとを訪れ、「自分と16番を翌日の外部警備に就け」と要求。
部隊長は、ノウルが16番を殺してギョンソクとすり替えていることに気づきますが、表面上は要求を受け入れます。
ギョンソクを逃がすための決別
外部警備を装い、ノウルとギョンソクはボートで島を出ます。
部隊長は「ギョンソクだけは戻せ」と命じますが、ノウルはその指令を裏切ります。
ノウルは自ら島に戻ることを選び、ギョンソクに「このボートで陸地に向かえ」と言って送り出します。
第5ゲーム「大縄跳び」の終盤
ギフンは96番の参加者と格闘し投げ飛ばす。これで、続々と他の参加者たちも大縄跳びをクリアしていきます。
ミンスは禁断症状を抑えるためにドラッグを飲み、半ば錯乱状態のまま突破。
ミョンギはジュニに近づきますが、「お前みたいなクズと子供は関係ない」と突き放され、結局自分だけ先に渡ります。
ジュニの自己犠牲と赤ちゃんの運命
残り1分、ギフンは再びジュニを助けに戻ろうとしますが、ジュにに止められる。
ジュニは「これで子供を守れる」と言って自ら飛び降り、命を絶ちます。
これを見ていたフロントマンとVIPたちは、ジュニの赤ちゃんを『222番』として最終ゲームに参加させることを決定。
生き残ったのは9人となり、物語は最終ゲームへと突入していきます。
赤ちゃん=222番としてゲーム参加へ
この一連の出来事を見ていたVIPとフロントマンは、赤ん坊を“222番”としてゲームに参加させるという異常な判断を下します。
生まれたばかりの赤ん坊がデスゲームのプレイヤーにされるという設定は、イカゲームの狂気と道徳破綻を極限まで突き詰めた象徴です。
フロントマンの仮面の下と夜の提案
夜、最終ゲームの前夜として参加者たちに晩餐が提供されます。
その後、フロントマンはギフンを個別に呼び出し、仮面を外して自らが「001番のイノ」であることを明かします。
怒りを露わにするギフンに対し、フロントマンはナイフを手渡し、酒で眠る他の参加者たちを全員殺せば自分と赤ちゃんは助かると持ちかけます。
この提案は、かつてフロントマン自身がオ会長にされ、彼が仲間を殺す決断をした過去の再現でもありました。
フロントマンは問います。「まだ人を信じているのか」と——。
ジュノとウソク、スパイの正体に迫る
同時刻、陸地の警察署にいるウソクからジュノに連絡が入ります。
「パク船長は一味だ!」という報告を受けたジュノ。
パク船長はフロントマンから「全員を殺せ」という命令を受けており、その場にいた者を次々に射殺していました。
ジュノは怒りに震え、銛を使ってパク船長を突き殺します。
第5話あらすじとゲーム内容:〇△□(62分)
第5話では、最終ゲーム「天空イカゲーム」の開始とともに、各キャラクターの最後の覚悟と闘いが描かれます。
ギフンの葛藤、ノウルと部隊長の死闘、ミョンギたちの暴走など、物語は一気にクライマックスに突入。
かつてないほど複雑に絡み合った人間模様と、生と死の究極の選択が描かれます。
ギフン、殺人を拒否する
ナイフを手にホールへ戻ったギフンは、眠る参加者たちを見下ろしながら葛藤します。
そこへ、シーズン1のセビョクの幻影が現れ、「おじさんはそんな人じゃない」と優しくさとします。
ギフンは人を殺すことができず、ナイフを下ろします。
フロントマンの涙と決断
ギフンの姿を見て、フロントマンは静かに涙を浮かべます。
そこへ、ジュノの船が島に接近しているという報告が入り、フロントマンはジュノに「これ以上、深入りすると死ぬ」と語りかけます。
かつて弟を撃った彼が、再び“血の縁”と向き合う瞬間でした。
ジュノ、ギョンソクを救出
ピンクガードの追撃を受けていたギョンソクのボートを、ジュノが発見。
ジュノはピンクガードたちを殺してギョンソクを救出し、ついに兄のいる島へ向かいます。
ノウル、島に潜入し部隊長との決着へ
ノウルは通気口から島内に潜入。部隊長に銃を突きつけ、参加者名簿の所在を問い詰めます。
部隊長は、「自分も北朝鮮で腎臓一つのために大切な人を失った」と明かします。
そして、「ギョンソクを完全に救うには最上階にある紙の名簿を燃やさねばならない」と告げます。
ノウルは最上階へ向かう途中、エレベーター内で部隊長と乱闘に。脇腹を刺されながらも、最後は部隊長を射殺します。
第6ゲーム「天空イカゲーム」が開始
ついに最終ゲームがスタート。舞台は空中にそびえる3つの巨大な柱 (□・△・○)。
9人の参加者がまず□に乗り、1人を落とせば△へ進出。そこでも1人落とし、最後の○でも1人落とすことでクリアとなります。
制限時間は15分でボタンを押すことでゲームがスタートします。
同盟 vs 個人、生存をかけた攻防
ミョンギやジョンデたち6名はグループを組み、個人で動く者たちを追い詰めます。
ミンスはドラッグの禁断症状に苦しみ、サノスやナムギュ、セミ姉さんの幻覚に包まれて錯乱。
ミョンギはそんなミンスを、ためらいなくポールで突き落とします。
赤ん坊をめぐる争いとギフンの殺意
△の柱に移動後、ジョンデたちは、「このままギフンと赤ちゃんを落とせば次で自分たちが安全になる」と主張。
しかし、ミョンギはギフンと争っていた336番を突き落とし、「この子は僕の子です」と告白。
203番が39番を殴り倒し、「次はこいつを落とす」と説得しますが、ギフンがナイフで203を刺殺。
ミョンギは続けてジョンデと353番を突き落とし、グループを自分一人にすることで優位を固めます。
痛めつけられていた39番は、「どうせ次は自分が落とされる」と悟り、自ら飛び降りて脱落する。
第6話(最終話)あらすじ:人間は…(55分)
『イカゲーム3』の最終回である第6話は、「天空イカゲーム」の決着とともに、ギフン、ノウル、ジュノ、そして赤ん坊(222番)に待ち受ける運命が描かれます。
壮絶な人間模様、衝撃の自己犠牲、そして“新しい勝者”の誕生。
シリーズを締めくくるにふさわしい、静かで凄惨なラストが視聴者に深い余韻を残します。
ギフンVSミョンギ:最終局面の乱闘
○の柱での戦いが始まろうとした時、ミョンギは先に渡り「赤ん坊を先に渡せ」とギフンに要求します。
ギフンは、それが罠であり、ミョンギが最終的に赤ん坊を落として勝とうとしていると思い、渡すことを拒否。
5分以内に△から〇に移動する必要があったギフンは橋に赤ん坊を残して戻りますが、ミョンギが赤ん坊を引き上げた後にナイフを持って〇に飛び移る。
二人の間で死闘が勃発し、激しくもつれ合った末、ミョンギはギフンの服を掴みながら落下。
ギフンの服が破れ、ミョンギはそのまま奈落へと消えていきます。
「俺たちは馬じゃない」:ギフンの最期
ミョンギが落下した直後、ギフンは周囲を見渡し、ゲームの“スタートボタン”を押す。
つまり、彼らの闘いは運営側からすれば「ただの余興」にすぎなかったという皮肉な事実。
怒りと虚しさが頂点に達したギフンは、カメラを見据えながら声を上げます。
「俺たちは馬じゃない。人間だ。人間は・・・」
そう叫んだギフンは、赤ん坊を残し、自ら柱から身を投げて落下死します。
それは、フロントマンの提案を拒み続けた人間性の最終表現であり、ギフンという男の物語の到達点でした。
ノウルの再生とソンイの“奇跡”
モニターでギフンの姿を見ていたノウルは、涙を流します。
娘ソンイが北朝鮮で死んでいたという記録に絶望し、自殺しようとしていたノウルでしたが、ギフンの行動によって思いとどまります。
その後、脱北ブローカー・パク・マンチョルからの連絡により、ソンイらしき少女が中国で保護されたという報せを受け、ノウルは希望を胸に飛行機に乗ります。
ジュノの帰還と兄との再会
ゲーム終了後、島には海洋警察の情報が入り、フロントマンは島を30分後に爆破すると決定。
ジュノはその直前、兄イノ=フロントマンを見つけ、「兄さん、どうして?」と問いかけますが、イノは何も答えず赤ん坊を連れて去っていきます。
赤ん坊が優勝者に:222番の勝利
ゲーム終了時点で唯一生き残っていた“222番”=赤ちゃんが公式な優勝者と認定されます。
フロントマンは赤ん坊を抱えたまま島を脱出し、参加者として勝ち取った賞金を持って去っていきます。
6か月後:新たな再会と贈り物
半年後、ギョンソクは娘ナヨンと遊園地で絵を描いていました。
そこにやってきた一人の女性。彼女はノウルでした。
ギョンソクは「どこかで会いましたか?」と尋ねますが、ノウルはゲーム内で顔を明かしていなかったため、彼女は微笑んで「また来ます」と答えます。
赤ん坊の行方とガヨンへの贈り物
ジュノの家には、222番のジャージと赤ん坊、そして456億ウォンが入ったカードが届きます。
さらに、ギフンが隠していた賞金の一部は、フロントマンの手によって回収され、ギフンの娘・ガヨンのもとへ遺品と共に届けられる。
イノに残った最後の“良心”が、命を繋いだ子どもたちへ託されていく描写に、かすかな希望が見えます。
フロントマンの次なる布石:スーツの女の登場
物語のラスト、フロントマンはロサンゼルスのストリートで「めんこ」をするスーツ姿の女性(ケイト・ブランシェット)と目を合わせます。
イカゲームは終わっていない──そう思わせる静かな幕引きと、未来への不穏な余韻が残されていました。
第6話の終わりに:人間の価値と希望の種
最終話では、ギフンの自己犠牲、ノウルの再起、赤ん坊の優勝という、過去最も象徴的かつ皮肉な結末が描かれました。
“人間性は残酷さに勝てるのか”という問いに、ギフンの死は「Yes」と答えたように思えます。
一方で、ゲームは終わっていない。新たな布石はすでに打たれている。
それこそが『イカゲーム3』という物語が提示する、救済と絶望の境界線だったのかもしれません。
イカゲーム3ファイナルシーズン:全体の感想とまとめ
『イカゲーム3』は、過去2シーズンを遥かに凌駕するほどの暴力性、倫理的葛藤、そして人間の本質に迫るテーマ性を備えた作品でした。
生き残りをかけたゲームの残酷さだけでなく、母性・家族愛・仲間との信頼といった人間関係のドラマが深く絡み合い、視聴者の心を激しく揺さぶる構成となっています。
なにより、「赤ん坊が優勝者になる」という前代未聞のラストが、この物語が単なるデスゲームではなく、“人間とは何か”を問う哲学的作品であることを象徴しています。
命を削るゲームと、奪うことでしか得られない勝利
『天空イカゲーム』をはじめとしたゲームは、明確に「命を奪うことを前提としたルール」として設計されています。
それは単なる娯楽ではなく、“この社会では誰かを蹴落とさなければ生きられない”というメタファーにも取れるでしょう。
しかし、ギフンやノウルのように、誰かの命を守るために自分を犠牲にする者たちがいたことが、この作品に救いを与えているのです。
シリーズ完結としての完成度と余韻
シリーズを通して登場してきたキャラクターたちは、本作でそれぞれの終着点を迎えました。
ギフンの自己犠牲、ノウルの再起、ジュノの兄との対峙、そしてギョンソクの平穏──すべてが“人としてどう生きるか”という問いの答えになっていたように思います。
そして最後に映るスーツの女性の「めんこ」は、「イカゲームは終わらない」という恐怖と現実を突きつけています。
『イカゲーム3』まとめ
- 全6話構成で、1話あたり約60分。
- ゲーム内容は過去最悪レベルの残酷さ。特に「かくれんぼ」や「天空イカゲーム」は衝撃的。
- 登場人物の死が非常に重く、命の価値を描く物語として極めて完成度が高い。
- 最終話では赤ん坊が優勝者となる異例の展開。
- シリーズ完結編として、見応え・考察性ともにシリーズ最高傑作と呼べる。
『イカゲーム3』は、ただのバトルロイヤルではありません。
「命とは?」「倫理とは?」「希望とは?」という普遍的な問いを、極限状況の中で浮かび上がらせた、現代社会への強烈なメッセージです。
全話を見終えたあと、あなたの中に残るものは、ゲームの映像ではなく、人間の“選択”が持つ重みかもしれません。
- 『イカゲーム3』は全6話構成
- 各話ごとに異なる残酷なゲームが展開
- フロントマンとギフンの対決が物語の核心
- 赤ちゃんが優勝する衝撃のラスト
- 人間性と自己犠牲が描かれた最終章
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