2025年8月13日に放送されたドラマ『最後の鑑定人』第6話では、土門と尾藤が再びコンビを組み、複雑な過去と現在が交差する回となりました。
“鑑定の神様”と呼ばれる加賀所長の依頼を受け、バラバラ遺体の謎を科学の力で解明する中、土門と尾藤の離婚の理由も明らかに。
本記事では、ドラマ第6話のネタバレあらすじを解説しつつ、加賀の人物像(原作情報も含む)や視聴者の感想、第7話の見どころも徹底的に紹介します。
- 土門と尾藤の離婚理由と再接近の真相
- “鑑定の神様”加賀所長の人物像と原作との違い
- 第6話の復顔鑑定による事件解決の流れと感動の余韻
「最後の鑑定人」第6話あらすじを紹介
第6話は、白骨化したバラバラ遺体の鑑定依頼をきっかけに、土門と尾藤が再びコンビを組む展開となりました。
科学による鑑定が進む中で、被害者の身元や犯人の動機が次々と明らかになり、二人の関係性にも新たな変化が訪れます。
複雑な事件の真相と、元夫婦の再接近が絶妙に絡み合った、見応えある一話でした。
加賀所長からの緊急依頼と調査開始
神奈川の山中でバラバラ遺体が発見され、科捜研の加賀所長は土門と尾藤を現場に呼び出します。
加賀の絶対的な信頼により、二人はそれぞれ遺体の鑑定と現場の検証を担当することに。
加賀は、かつての教え子たちを信じて託し、事件の真相解明に期待を寄せていました。
復顔鑑定で浮かび上がる下山征介
遺体は損傷が激しく、DNA鑑定だけでは身元の特定が困難な状況でした。
尾藤は3D技術による復顔を試み、頭部の筋肉や骨格から顔を再構築。
その結果、被害者は3年前に失踪した男性・下山征介である可能性が高いとされます。
被害者の妻・佳世子の不自然な行動
捜査を進める中で、土門は下山の妻・佳世子に注目します。
佳世子の車の過去の移動履歴をNシステムで追跡したところ、3年前に筑波山方面へ向かっていたことが判明。
また、最近になって再び筑波山に行き、その後神奈川へ向かった動きも確認され、疑念が深まります。
フィールド調査と“空想科学少年”の告白
再調査のため、土門と尾藤は山中へ同行します。
車中で交わされた会話の中で、土門は「君をイギリスに行かせるために離婚した」と初めて真意を告げます。
尾藤は「それが理由だったの?」と呆れながらも、土門の不器用な優しさを少しだけ理解するような表情を見せます。
花びらの発見と犯行の全容
現場での調査中、尾藤が見つけたのは筑波山にしか咲かない植物の花びら。
このことから、遺体は筑波山に一度埋められ、白骨化後に神奈川へ移されたという新たな仮説が浮上します。
佳世子は、白骨化して軽くなった遺体をバラバラにし、「生き返るのが怖かったからバラバラにした」と語りました。
犯人の動機と衝撃の自白
佳世子は取調室でついに自白します。
夫・下山は酔うと暴力を振るうだけでなく、娘に対して性的な視線を向けるようになったと明かします。
娘を守るため、佳世子はゴルフクラブで下山を撲殺し、遺体を筑波山に埋めた後、後にバラバラにして移送したのでした。
加賀の評価と、二人の再接近
事件解決後、加賀所長は「よくやった」と言いながら、土門と尾藤に無理やり握手をさせるという微笑ましいシーンも。
帰り道、土門は「イギリスでも頑張れ」と語りますが、尾藤は「イギリス行きは延期した」と告げます。
「やり直すとかではないけれど、今から一つひとつ復元できたら、また違った関係になれる」と語る尾藤に、土門は「まるで科学だな」と返し、物語は余韻を残して幕を閉じます。
鑑定の神様・加賀とは?
第6話で初登場した加賀正之は、“鑑定の神様”と呼ばれる伝説的な科学者であり、土門と尾藤とも深い縁のある人物です。
かつて共に科学の現場を歩んできた彼は、今や所長という立場から、難事件の解明を託す存在となっています。
ドラマと原作では大きく異なる人物像が描かれており、視点の違いによって見える“加賀”の本質が際立ちます。
第6話で初登場した“鑑定の神様”
ドラマ第6話では、加賀が科捜研の所長として初登場します。
山中で発見された白骨遺体の鑑定に際し、彼は土門と尾藤に協力を依頼。
土門が「断れない」と語るほど尊敬する人物であり、その人望と鑑定技術の高さから“神様”と呼ばれるのも納得の存在です。
土門・尾藤とは旧知の仲
加賀と土門、尾藤の会話の中からも深い信頼と旧知の関係がうかがえます。
加賀は定年退職を控え、「もう一度、二人が共に手を取り合う姿が見たい」という思いから今回の依頼を託したと語ります。
これは単なる鑑定依頼ではなく、科学者として、そして人としての願いが込められた“最後のお願い”でもありました。
土門と尾藤に託された使命
加賀の依頼を受け、尾藤は遺体の復顔・鑑定を、土門は現場調査を担当することになります。
旧知の仲である加賀の思いを受け、再び二人が科学を通じて事件と向き合う姿は、視聴者にも大きな感動を与えました。
加賀は表立って感情を見せることは少ないですが、事件解決後に二人を無理やり握手させるユーモラスな一幕は、その深い愛情の表れともいえるでしょう。
原作では“対立”の象徴として描かれる加賀
一方、原作小説『科捜研の砦』では、加賀は科捜研の副所長として登場し、全く異なる立場で描かれます。
土門にとっては憧れの存在でありながら、信念を曲げたことで決別せざるを得なかった人物です。
ある事件で加賀は私情により鑑定の真実を隠そうとし、土門はそれを告発して自らも左遷される結果となりました。
“描かれ方”の違いが象徴するもの
ドラマ版では、加賀は過去に共に歩んできた仲間を再び結びつける“温かい導き手”として描かれています。
対して原作では、科学と組織の狭間で揺れ、土門の信念を裏切る象徴として登場し、物語に重い余韻を残します。
設定や立ち位置は違っていても、どちらの加賀も“科学とは何か”“人をどう導くか”という問いを投げかける存在として、物語に深みを与えているのです。
土門と尾藤が離婚した理由とは?
第6話では、土門と尾藤の間にかつて何があったのか、そしてなぜ夫婦関係が終わりを迎えたのかが明かされました。
それは、不仲や衝突ではなく、科学者としての未来を想うがゆえの“優しさとすれ違い”が生んだ別れでした。
この離婚理由こそ、2人の本質と関係性の深さを物語る鍵となっています。
土門の“空想科学少年”な善意
第6話の中盤、現場へ向かう車内で土門は、尾藤にイギリス留学を勧める言葉をかけます。
「ようやく君も研究に没頭できる。もっと早く行くべきだった」「何のために離婚したんだ」と語る土門の口から、離婚は尾藤の研究のためだったことが明かされます。
つまり、土門は「自分が足かせになってはいけない」と考え、尾藤に自由を与える選択をしたのです。
尾藤の視点とすれ違いの本質
しかし、尾藤にとってその選択は“善意の押しつけ”に感じられていました。
対話もなく、人生の大きな決断を一方的に進められたことに、尾藤は戸惑いと苛立ちを覚えたのです。
「対話でなんとかできたことを、そんな理由で人の人生を振り回さないで」と語る尾藤の言葉には、土門への静かな怒りと失望がにじんでいました。
“だめなところを含めて土門”という理解
そんな中で土門は「僕は空想科学少年だ。大人にならなきゃ」と自己評価します。
これに対して尾藤は「それを含めて、あなたでしょ」と返し、完璧でない土門も含めて受け入れていることを示します。
このやり取りからは、過去にすれ違った2人が、時間を経てようやく“本音”に触れ合い始めたことが伝わってきます。
別れは終わりではなかった
話の終盤で、尾藤は「やり直すとかそういうことではないんだけど…」と前置きした上で、
「あの頃、あなたが原因で足りなかったものを今からでも一つひとつ復元できたら、また違った形でいい関係になれると思う」と語ります。
それを聞いた土門は、穏やかに「まるで…科学だな」と返し、2人の心が再び少しだけ近づいた瞬間でした。
別れは決して終わりではなく、“関係の再構築”は今も進行中である──そう感じさせる印象的なやりとりでした。
感想|科学者元夫婦の再接近が胸を打つ
第6話は、バラバラ遺体という衝撃的な事件を扱いながらも、その核にあったのは科学者元夫婦である土門と尾藤の“人間としての再接近”でした。
科学を媒介とした2人の価値観の違い、そして再び交わろうとする想いが繊細に描かれ、視聴者の心を深く揺さぶりました。
「最強コンビの復活」というフレーズが、単なる懐かしさや演出以上に、本作のテーマ性を象徴しています。
“科学者としての違い”を丁寧に描いた秀逸な構成
今回の注目点は、土門と尾藤の科学者としての立場や哲学の違いが、対話と行動を通じて鮮やかに描かれた点です。
尾藤は「依頼された範囲外の鑑定は行わない」という科警研らしいスタンスを保ちつつも、加賀の願いに応え、例外的に動いたことで、土門との距離が縮まっていきます。
一方、土門はかつての頑固一徹な姿から、助手・高倉の存在などにより徐々に変化しており、“いい人”としての一面がさりげなく表現されていました。
“事件”よりも“人間関係”が主軸に置かれた回
物語構造としては、遺体の復顔・花びら鑑定・動機の解明という一連のミステリー要素も描かれましたが、あえて詳細を描きすぎないことで、土門と尾藤のやり取りに焦点を当てた構成になっています。
「事件そのものはフワッとしていた」「刑事ドラマとしてはやや弱い」という指摘もある一方で、人間ドラマとしては極めて秀逸との評価が多く見られました。
つまり、本作が目指しているのは単なる事件解決ではなく、“鑑定”を通じて人の心に触れることに他ならないのです。
“関係の復元”という科学的比喩が胸を打つ
終盤、尾藤が語った「今からでも足りなかったものを一つずつ復元できたら」という言葉に、土門が「まるで科学だな」と返すシーン。
このやりとりは、2人の再接近を“科学的プロセス”に重ねた象徴的なセリフでした。
離婚=終わりではなく、関係もまた時間と意志によって再構築できるというメッセージに、視聴者の多くが静かに心を動かされたことでしょう。
「最強コンビ」を“見たい”のは誰だったのか
依頼人である加賀所長は「もう一度2人が手を取り合う姿を見たい」と語りました。
実はこの言葉こそが、今回のエピソードの本質であり、視聴者自身が加賀の目線と重なった瞬間でもあります。
鑑定という共通言語を持つ2人が再び並んで歩き出す――それがどれほど多くの人にとって“見たい光景”だったかを、静かに語りかけてくるような一話でした。
『最後の鑑定人』第6話のまとめと第7話の見どころ
第6話では、復顔鑑定を軸に白骨遺体の身元と犯人の動機が解明されただけでなく、土門と尾藤の離婚理由や心の再接近が丁寧に描かれました。
科学を通じて関係性を“復元”していくというテーマが全体を貫き、事件以上に人間関係の描写が視聴者の心を打った回でした。
そして第7話では、科学そのものの“正しさ”が大きく揺らぐ展開が待ち受けています。
元夫婦の進展と信頼の再構築
第6話最大の見どころは、やはり土門と尾藤の信頼関係の再構築です。
離婚の背景には善意とすれ違いがあったことが明かされ、それぞれの視点から語られる過去と今が静かに交差しました。
「やり直すとかではないけれど、また違った形でいい関係になれたら」という尾藤のセリフが象徴するように、2人の再出発は“科学的プロセス”として描かれています。
第7話は“捏造された鑑定書”が焦点に
次回の事件では、河川敷で遺体で見つかった女性・横手紘奈の殺人容疑で、元恋人・北尾洋介が疑われます。
決め手はDNA鑑定ですが、提出された鑑定書には明らかに“意図的に削除された検査結果”が存在していました。
検察にとって都合の悪い部分を隠し、送検を急ごうとする姿勢に対し、土門は「これは科学への冒涜だ」と激怒します。
“科学は誰のためにあるのか”が問われる
第7話では、土門が事件現場近くの定点カメラ映像を入手し、容疑者と“フードの男”の歩容解析(歩き方分析)に挑みます。
物的証拠ではなく、映像と身体動作という“科学の目”によって真実に迫る展開は、本作ならではの見どころとなるでしょう。
鑑定結果の“正しさ”がねじ曲げられようとしている中で、「科学は誰のために存在するのか」という問いが改めて浮かび上がります。
高倉助手の活躍も予感させる展開に
土門の助手・高倉柊子の存在感も、回を追うごとに増してきています。
正確な補佐能力に加え、土門の変化を受け入れる柔らかさは、尾藤との関係性ともまた異なる重要な軸です。
第7話では、高倉がどのように科学と人の間をつなぐのかにも注目が集まります。
- 土門と尾藤が再びコンビを組む感動回
- 離婚の理由は“優しさ”とすれ違いによるもの
- 復顔鑑定により事件の真相が明らかに
- 被害者の妻が語る衝撃の動機と背景
- 加賀所長が託した“最後の願い”の重み
- 原作とドラマで異なる加賀の人物像
- 関係の再構築=“科学”という比喩表現が秀逸
- 視聴者と加賀の目線が重なる演出が印象的
- 第7話は“科学の正しさ”が揺らぐ展開へ
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