フジテレビ系ドラマ「最後の鑑定人」第9話では、科学鑑定と人間ドラマが交差する中で衝撃の入れ替わりトリックと正当防衛をめぐる矛盾が描かれ、放送直後からSNSでは「ツッコミ所が多すぎる!」と話題になりました。
遺体を焼却しておきながら正当防衛を主張する展開や、整形もしていないのに入れ替わりが成立するという設定に、視聴者からは疑問やツッコミが続出。
この記事では、第9話のあらすじを整理しながら、注目ポイントや視聴者の反応、次回第10話の見どころまでネタバレ感想として徹底解説していきます。
- 「最後の鑑定人」第9話のあらすじと展開の流れ
- 入れ替わりトリックや正当防衛の矛盾点へのツッコミ
- 第10話で明かされる新たな事件と見どころ
「最後の鑑定人」第9話のあらすじを解説
第9話では、「正当防衛か殺人か?」という重いテーマのもと、焼却された遺体の身元鑑定と、衝撃的な“入れ替わり殺人”の真相が描かれました。
科学では証明しきれない嘘と、人間の感情の奥深さに切り込んでいくストーリーは、視聴者の心にも強烈なインパクトを残しました。
以下、シーンごとに内容を整理し、より詳しく解説していきます。
佳南絵の自首と“正当防衛”の主張
物語は、水原佳南絵(川島海荷)が自宅に押しかけてきた知人・寺井淳一(浜中文一)を鈍器で殴打して殺害した後、自ら遺体を焼却し警察へ自首するというショッキングな展開から始まります。
彼女は「正当防衛だった」と訴えるものの、遺体の焼却という行為が“証拠隠滅”と捉えられ、検察は殺人罪での起訴を検討していました。
相田弁護士(迫田孝也)は、佳南絵の主張を立証するために、焼かれた遺体が本当に“寺井”であることを証明しようと動き出します。
鑑定不能の遺体と、照合不能のDNA
遺体は激しく焼かれており、歯型や顔などの形跡は消滅していました。
骨からDNAは抽出できたものの、寺井には戸籍上の家族や親族がいないため、比較照合ができず、身元の特定には至りませんでした。
土門(藤木直人)は「DNA鑑定以上に信頼できるものはない」と断言しつつも、他の鑑定手段を模索しながら現場検証へ向かいます。
婚約者・日野卓郎の登場と違和感
佳南絵の婚約者である日野卓郎(浅香航大)が鑑定所を訪問し、寺井と佳南絵との関係について語ります。
三人は大学時代の友人同士であり、寺井は卒業後もしつこく佳南絵に付きまとっていたと証言。
佳南絵を守ろうとする日野の言葉に、高倉(白石麻衣)はどこか嘘の匂いを感じ取り始めます。
土門が現場から“電球の指紋”を採取
土門が現場で入念に調査を行う中、天井の電球に付着した指紋が重要な手がかりとして浮かび上がります。
その指紋は、以前に日野が鑑定所で触ったコップの指紋と一致。
つまり、寺井とされていた遺体の指紋=日野のものであることが決定的になります。
衝撃の真実:寺井が日野を殺し、“入れ替わった”
全ての証拠が揃い、土門は日野に事実を突きつけます。
遺体は寺井ではなく、日野本人。生きている“寺井”が、“日野”として成り代わっていたのです。
寺井は、借金に追われていた自らの過去を消すために、日野を殺し、自分が日野として佳南絵と新たな人生を歩もうとしていたのです。
佳南絵の証言と、すべてを明かす涙
佳南絵は保釈後、相田と共に鑑定所を訪れ、全てを語ります。
「この人を信じた私が馬鹿でした…」
寺井が提示した入れ替わり計画を、「一緒になれる」と思って一時は受け入れてしまった自分を深く後悔する姿が描かれます。
彼女は、正当防衛ではなく“共犯の可能性”があることを承知で、真実を明かす覚悟を見せたのです。
事件の終息と、相田と土門の“信頼”
事件は解決に向かい、寺井(浅香航大)は逮捕されます。
最後に、相田が鑑定所にシュークリームを持参して土門を訪ねるシーンで、土門が「名コンビなんて思ってないぞ」と言いながらも相田を認めていることが伝わります。
科学と弁護士の視点が交差した事件に、微かな救いと余韻を残しつつ幕を下ろします。
ドラマで描かれた「タッチDNA」は現実の捜査でも使われている?
ドラマ「最後の鑑定人」で描かれた“電球の指紋からタッチDNAを抽出する”という鑑定描写は、フィクションのようにも見えますが、実際の捜査現場でも応用されている最新技術です。
タッチDNAは2000年代以降、アメリカやヨーロッパで積極的に導入され、日本でも科警研や一部の県警の科学捜査研究所で実用化が進んでいます。
実際の事件でも、ドアノブ、車のハンドル、ナイフの柄、衣類の一部など、微細な接触痕からDNAが検出され、犯人の特定につながったケースが複数報告されています。
ただし、以下のような課題も存在します:
- 検出されるDNA量が極めて少ないため、確実な解析には高度な技術が必要
- 複数人のDNAが混在して検出される場合があり、判別が困難
- 「触れただけで残る」ため、意図しない人物のDNAが残るリスクもある
このように、タッチDNAは「物理的にそこにいた証拠」を補強する手段として非常に有効ですが、単独での決定打とするには慎重な取り扱いが必要とされています。
それでも、他の証拠と組み合わせることで信憑性が高まるため、ドラマで描かれたように事件の構図を覆す材料となり得るのは現実でも同様です。
したがって、第9話での描写はリアリティに基づいた科学鑑定の一例であり、決して誇張された演出ではありませんでした。
第9話がツッコミ所満載の回だった理由
第9話はサスペンスとしてのスリルや鑑定の緻密さも評価されましたが、一方で「それはちょっと無理があるのでは?」という脚本・演出への疑問も噴出した回でした。
ここでは、視聴者やレビューサイトが指摘した“ツッコミどころ満載”な要素を、正確な情報に基づいて整理して解説します。
死体を焼いて正当防衛主張は無理がある
最大の疑問は、やはり佳南絵が“正当防衛だった”と主張しながらも、遺体を焼却してしまった点です。
この行動は、法的には明確に証拠隠滅と捉えられ、正当防衛の成立要件を自ら壊しているとされても仕方がありません。
視聴者の間でも「殺意がなかったとしても、焼く必要あった?」「弁護士がこれで無罪主張は厳しい」といった現実的な声が多く上がりました。
整形もしていないのに入れ替わりは直ぐにバレるはず
もう一つのツッコミどころは、寺井が日野になりすまして生活していたことに対する不自然さです。
寺井は整形をしたわけでもなく、声も体格もそのままで、婚約者や知人を欺いて“日野”として行動していたにもかかわらず、周囲の誰からも疑われなかったという設定はリアリティに欠けました。
視聴者からも「大学時代の知人が多くいるのにバレないのは無理がある」「視聴者を都合よく騙すための演出に見える」といった指摘がされていました。
唐突なセリフと作為的な“感動”の演出
土門が放った「人は嘘をつくが、科学は嘘をつかない」というセリフは印象的ではありましたが、これまでのエピソードの流れに照らして唐突感が否めないものでした。
このセリフはもともと高倉のキャラクター性に近く、土門の役回りとして説得力が弱いと感じた視聴者もいたようです。
また、佳南絵が真相を告白するシーンも「泣かせたい演出」に寄りすぎており、感情の変化の過程が弱いために説得力を欠いていたという指摘も見られました。
警察・科捜研が鈍すぎる?土門だけが有能
事件の真相に近づいたのは、最終的に土門の粘り強い現場検証と尾藤への鑑定依頼によるものでした。
一方で、警察や他の鑑定機関が「入れ替わり」に誰も気づかないという構図に対し、視聴者からは「土門以外が無能すぎる」との批判も見られました。
確かに、大学時代の友人関係などから見ても、顔や言動で違和感を覚えてもおかしくない人物設定であり、初動の捜査が甘い印象は否めません。
以上のように、第9話は全体としてサスペンス性の高い良作でありながら、「視聴者が腑に落ちない演出や展開」が点在していたことも事実。
緊張感とリアリティのバランスをとる難しさが表れたエピソードとなりました。
視聴者の感想とSNSの反応
第9話放送後、SNSでは「最後の鑑定人」の展開に対して驚き・称賛・疑問の声が多数投稿されました。
特に「入れ替わりトリック」と「科学鑑定の使い方」については、視聴者の間でも賛否両論が見られました。
「入れ替わり」に対する疑問が爆発
最も多かった反応は、「さすがに入れ替わりは無理がある」という指摘でした。
寺井が日野に成りすまし、整形もせずに生活していたという設定に対して、SNSでは以下のような辛辣な声が並びました。
- 「整形もしてないのにバレないのは不自然すぎる」
- 「共通の知人がいるのに入れ替わるなんて絶対バレるじゃん」
- 「日野と寺井が入れ替わり? さすがに無理ありすぎ」
特に、大学時代の知人や婚約者が違和感を持たなかったという点に、リアリティの欠如を感じた視聴者が多く見られました。
佳南絵に対する批判と共感が分かれる
佳南絵の“信じた相手に裏切られた”という展開には、一部から共感の声がある一方で、厳しい評価も見受けられました。
特にネットでは以下のような意見が印象的でした。
- 「信じた自分がバカだった…ってセリフ、リアル」
- 「女バカすぎるだろ…」
- 「自首するのに証拠焼いてるとか矛盾しすぎ」
感情面の描写には一定のリアリティがあった一方で、行動に一貫性がないという批判もありました。
科学鑑定の説得力に好感の声も多数
一方で、タッチDNAなどを用いた科学的アプローチには、「これぞ“最後の鑑定人”」と評価する声が多数寄せられています。
- 「タッチDNAって実際の捜査にも使われてるってすごい」
- 「科学で真実に迫る感じがいい。毎回安心して見てられる」
- 「地味だけどリアル。派手さより説得力があって好感持てる」
最新の科学技術とミステリーを融合させた構成は、一定層から高い支持を集めています。
全体の感想は「面白いけどモヤモヤする」
総合的な視聴者の感想としては、以下のように“面白さ”と“粗さ”の両面を感じさせる回という評価が目立ちました。
- 「藤木直人と白石麻衣のコンビはいいけど、脚本が雑なとこある」
- 「演出が丁寧なだけにもったいない」
- 「設定に無理がある分、科学パートの説得力で持たせてる印象」
まさに第9話は、脚本の荒さと科学捜査の面白さが拮抗する、賛否入り混じるエピソードだったと言えるでしょう。
「最後の鑑定人」第9話まとめと第10話の見どころ
第9話は、タッチDNAを活用した科学鑑定が真相を暴く展開が印象的でした。
一方で、入れ替わりの不自然さや、遺体焼却による正当防衛主張の矛盾など、ツッコミどころも多く、SNSでは賛否が分かれました。
ただ、科学の力で「見えない真実」に迫るというドラマの核はぶれず、シリーズらしさはしっかりと描かれていた回だったと言えるでしょう。
第10話の見どころは“尾藤の記憶喪失”と“鑑定人チームの逆転劇”
第10話では、尾藤宏香(松雪泰子)が論文改ざんの告発を受けるところから物語が動き出します。
しかしその直後、科警研の部長室で爆発と火災が発生。部長の立花は死亡し、尾藤は意識を取り戻すも記憶を喪失してしまいます。
火災に事件性があるとして、尾藤が被疑者として捜査線上に──彼女の無実を信じる土門、高倉、相田らは、仲間として尾藤を守るために再び鑑定に挑むことに。
第10話の見どころは、
- 記憶を失った尾藤の心理描写と、その中に残る“真実のカケラ”
- 爆発の謎を追う科学捜査チームの連携
- 科学は人を救えるのか──尾藤を信じる仲間たちの葛藤と信頼
物語はいよいよ最終章へ。尾藤の潔白は証明されるのか?そして、“最後の鑑定”が導く結末とは?見逃せない展開が続きます。
- 第9話は入れ替わりと正当防衛の矛盾が焦点
- 整形なしでの成りすましに視聴者の総ツッコミ
- 遺体焼却と正当防衛の主張が成立しない構図
- 科学鑑定による真相解明の緻密さが見どころ
- 唐突なセリフや不自然な設定に賛否が分かれた回
- SNSでは「無理がある」との声が多数
- 第10話は尾藤の記憶喪失と爆発事件が中心
- 鑑定チームの信頼と逆転劇に注目
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