Netflixで世界中から注目を集める話題作『今際の国のアリス』。その最新作となるシーズン3(今際の国のアリス3)は全6話構成で、ついに完結編ともいえる壮大な物語が描かれました。
この記事では、各話のあらすじやゲーム内容をネタバレ込みで詳しく解説しながら、最終話の結末が何を意味していたのか、ジョーカーの正体や続編=シーズン4の可能性についても徹底的に考察します。
「今際の国のアリス3は全何話?」「結末の意味は?」「また続きはあるの?」——そんな疑問を持っている方は、この記事を読めば全体の流れと意味を一気に理解できるはずです。
- 『今際の国のアリス3』全6話のあらすじとゲーム内容
- 最終話に登場したジョーカーの正体と結末の意味
- シーズン4へとつながる伏線や続編の可能性
- 今際の国のアリス 3は全6話構成!視聴前に押さえる基本情報
- 第1話(61分):再び“今際の国”へ——バンダの陰謀とリュウジの動機
- 第2話(55分):おみくじ&ゾンビ狩り——記憶と裏切りが交差する序盤戦
- 第3話(62分):ゾンビ狩りの決着とウサギの新ゲーム始動
- 第4話(61分):東京ビンゴタワー&かんけり——命をかけた縦と横の戦い
- 第5話(77分):ミライすごろく——未来の選択と命の代償
- 第6話(76分):ジョーカーの正体と生死の選択——アリスが見た未来の行方
- ラストの意味を徹底考察——ジョーカーの正体と続編への伏線
- 今際の国のアリス3を見た感想——テーマの深さとゲーム性の限界
- 今際の国のアリス 3の結末を見て感じたことまとめ
今際の国のアリス 3は全6話構成!視聴前に押さえる基本情報
『今際の国のアリス シーズン3』は、Netflixで2025年に配信されたシリーズ最終章です。
全6話構成で、1話あたり約60分前後のボリュームとなっており、週末に一気見できる構成となっています。
今作では“ジョーカーステージ”と呼ばれる新たな世界が舞台となり、これまでのトランプをモチーフにしたゲームとは一線を画す心理戦・生存戦が展開されていきます。
アリスとウサギは、現実世界での生活に戻ったかに見えましたが、ある人物の介入によって再び「今際の国」へと引き戻されてしまいます。
前シーズンでの記憶は失われたまま、彼らは新たなデスゲームに巻き込まれていきます。
今回は肉体的な能力・知力・そして人間関係の信頼がより試される設計となっており、過去作以上にメッセージ性の強いストーリーが特徴です。
登場するゲームは以下の通りです:
- 第2話:「おみくじ」「ゾンビ狩り」
- 第3話:「暴走でんしゃ」
- 第4話:「東京ビンゴタワー」「かんけり」
- 第5話:「ミライすごろく」
第1話と第6話は導入と結末にフォーカスされており、特に最終話では「ジョーカーとは何か?」「今際の国の正体」など、シリーズの根幹に迫る真実が明かされていきます。
前作までの登場キャラクターたちも随所に再登場し、伏線の回収・再解釈・別視点での補完など、過去作を観てきたファンにとっても非常に満足度の高い内容となっています。
それでは次章から、各話のゲーム内容と展開を詳しく見ていきましょう。
第1話(61分):再び“今際の国”へ——バンダの陰謀とリュウジの動機
今作の幕開けとなる第1話では、アリスとウサギが“現実世界”で平穏に暮らしている姿から始まります。
彼らはかつて隕石事故の生還者であり、“今際の国”での記憶をすべて失っていました。
しかし、その平穏はある男の登場によって音を立てて崩れていきます。
4年後、2人は結婚し、穏やかな日々を過ごしていました。
一方で、死後の世界を研究する車椅子の大学助教授・リュウジ(賀来賢人)は、生還者たちの言葉から“今際の国”の存在を確信します。
彼は5年前に臨死体験の実験により女子学生を死なせてしまった過去を持ち、その贖罪と執念が、彼をこの世界へと引き寄せていくのです。
リュウジは「紹介制の臨死体験セミナー」に参加し、ゲームマスター・バンダ(磯村勇斗)と出会います。
ここで行われるのは命懸けの「ババ抜き」。ジョーカーを最後まで持っていた者だけが生還できるという残酷なルールです。
リュウジは勝利し、バンダから“ジョーカーのカード”と“今際の国への行き方”を教えられます。
一方、アリスは大学院で心理学を学びながら、カウンセリング業務に従事。
そこに、隕石事故の生還者であり、今際の国の記憶を一部保持しているアン(三吉彩花)が現れます。
アンはアリスに対して、「あなたに会ったことがある」と語り、失われた過去の記憶へと導いていきます。
そしてウサギは、かつて仲間と過ごした「シーサイドパラダイス」を訪れ、今際の国での断片的な記憶を取り戻し始めます。
その直後、ウサギは失踪。アリスは警察の監視カメラから、彼女がリュウジと接触していたことを知ります。
まもなくウサギとリュウジは意識不明の状態で発見され、病院に搬送。ウサギが妊娠初期であることも判明します。
ウサギの失踪を追う中で、アリスの前に再びバンダが現れ、“ジョーカーのカード”を手渡します。
アリスは療養所でアンと再会し、「今際の国へ行くしか、ウサギを救う道はない」と告げられます。
決意したアリスはアンから死後の世界へ行ける薬を注射され、昏睡状態に。
目覚めた先は、氷川神社を模したゲーム会場。
そこにはアリス以外にも参加者が集まっていましたが、ウサギの姿はありません。
ここから、アリスの再び命を懸けたゲームが始まっていくのです。
第2話(55分):おみくじ&ゾンビ狩り——記憶と裏切りが交差する序盤戦
第2話では、ついにジョーカーステージでのデスゲームが幕を開けます。
アリスが参加する最初の試練は、「運」と「知識」と「判断力」が試される過酷なゲーム「おみくじ」。
さらにその直後、プレイヤー同士の信頼と疑心を揺さぶる「ゾンビ狩り」が始まります。
「おみくじ」ゲームの舞台は氷川神社。
ルールは、1人ずつ10回おみくじを引き、出題された問題に答える。
解答が正解からズレているほど“火矢”が飛んでくるというシンプルながら致命的な仕様で、誤差=死という極限のゲームです。
参加者はアリスのほか、薬物依存のテツ、DV被害者のサチコ、ヤクザのカズヤ、引きこもりのノブ、シオン、ナツなど、多様なバックグラウンドを持つ者たち。
問題は予想以上に難解で、回答者の多くが火矢に貫かれて即死。
ゲームは凄惨な展開を見せ、神社は瞬く間に死の空間と化します。
最後におみくじを引いたアリスが引き当てた問題は「地球の総人口は?」。
彼は「78億」と回答するも、実際の正解は「77億」。
誤差1億=1億本の火矢が降り注ぐという絶体絶命の状況に追い込まれます。
しかし、アリスはテツが最初に引いた「大吉」に書かれていた“北西に道あり”の一文を思い出し、地下の避難経路を推理。
数名の生存者とともに地下へ逃げ込み、ギリギリでゲームをクリアします。
この時点で残されたのは、アリス、テツ、カズヤ、ノブ、サチコらわずかなメンバー。
ゲーム後、彼らは全員が“以前にも今際の国のゲームに参加して生還した記憶”をうっすらと取り戻し始めており、過去とのリンクが再び物語を加速させていきます。
続く第2ゲームは「ゾンビ狩り」。
ここからは完全に頭脳戦・心理戦となり、ゲーム性はより複雑になります。
各プレイヤーは7枚のトランプを持ち、1対1のバトルを20ターン行い、ゾンビと人間に陣営分けされるルール。
ゾンビカードを持つ者は「感染者」として扱われ、対戦中にゾンビカードを出せば相手をゾンビ化できる仕様。
さらに、ゾンビを元に戻す「ワクチンカード」、ゾンビを殺せる「ショットカード」もあり、読み合いと裏切りが交錯する極限の構図となっています。
この時点では、まだ誰がゾンビか、人間かが明かされておらず、疑心と駆け引きが徐々にゲームを混沌へと導いていきます。
新たに現れた女性プレイヤーレイ(玉城ティナ)は、ゾンビをあぶり出すための作戦「信頼バリケード」を提案。
彼女は多数派の支持を得て、疑わしき人物を排除するという過激な手法に出ようとしていました。
アリスはそんな中、あえて沈黙を貫き、自分がどの陣営かを見せないまま状況を観察。
この時点では、まだアリスの“真の狙い”も不明のままです。
ゾンビ狩りのゲームは第3話へと続き、本格的な陣営の衝突と反撃が始まっていきます。
第3話(62分):ゾンビ狩りの決着とウサギの新ゲーム始動
第3話前半では、前話から続いていたゲーム「ゾンビ狩り」がついに決着を迎えます。
人間 vs ゾンビという陣営バトルの行方が明かされ、アリスの立ち回りが勝敗を大きく左右しました。
イケノ率いる“人間側”は、ゾンビと疑わしき者たちを次々とショットカードで処刑していく暴挙に出ます。
一方、アリスはレイ(玉城ティナ)に対し、自分が最初からゾンビカードを持っていたと告白。
ゾンビの方が合理的に生き残れると説得し、レイを味方に引き入れます。
アリスとレイは、仲間たち――ノブ、ナツ、テツ、サチコ、カズヤをゾンビにしていき、ゾンビ側の勢力を強化。
感染を防ぐために“人間”を殺すというイケノたちの暴走を逆手に取り、ゾンビ側が数で上回るよう調整していきました。
20ターンの終了時、ゾンビ側の人数が人間側を上回り、ゲームはアリス陣営の勝利で終結します。
敗北した“人間陣営”のイケノらは、レーザーにより処刑されます。
このゲームを通じて、アリスは記憶を失っていながらも、かつての冷静な判断力と論理的思考を取り戻し始めている様子が描かれました。
同時に、アリスたちは自分たちがかつても今際の国のゲームを経験し、生還していたことを徐々に思い出し始めています。
一方その頃、ウサギとリュウジのパートが始動します。
リュウジはバンダから、ウサギを今際の国に引き込めば死後の世界を見せると言われていた。パンダの狙いはウサギを餌にアリスをおびき寄せ今際の国の国民にすることだった。
彼らは案内に従い、次なるゲーム会場へと向かいます。
その場所とは、暴走する列車内——すなわち「暴走でんしゃ」。
次話では、この新たなゲームの詳細と生死を分ける選択が描かれていくことになります。
第4話(61分):東京ビンゴタワー&かんけり——命をかけた縦と横の戦い
第4話は「暴走でんしゃ」の決着から始まり、ウサギとリュウジは命からがらゲームをクリアします。
続いて挑むのは、セミファイナルゲーム「東京ビンゴタワー」。
一方アリスたちは「かんけり」に挑戦し、再び命の選択を迫られることになります。
「暴走でんしゃ」のクライマックスでは、ウサギたちが毒ガスを回避しながら先頭車両を目指します。
しかし、ウサギの勘が外れてボンベを使い切り、先頭まで到達不可能に。
その時、並走するもう一台の列車が現れ、ウサギたちは命懸けで飛び移り、ブレーキを操作して辛くもゲームクリア。
しかし元の列車に残ったジュリたちは毒ガスで死亡するという、残酷な結末を迎えます。
このゲーム後、リュウジの過去が明かされます。
かつて死の世界に取り憑かれたリュウジは、臨死体験をさせようと女子生徒を殺害(不起訴処分)。
その後、事故で半身不随となり、今際の国への強い執着を持つようになります。
次なるゲームはセミファイナル「東京ビンゴタワー」。
東京タワーをロッククライミングで登り、ボタンを押してビンゴを成立させれば勝利という内容です。
参加者はウサギ、リュウジ、大学生のユナと兄のイツキ、鉄オタのタロウ、ジュリ、ヒマリら。
各地点のボタンを押しながら進むが、ヒマリとタロウが障害物の直撃で落下し死亡。
ウサギも落下しそうになるも、リュウジが命懸けで支えて彼女を救出。
ウサギは最上部のビンゴ中央ボタンを押し、無事にゲームクリアとなりました。
同時並行で、アリスたちは別のゲーム「かんけり」に挑戦。
高層ビルの吹き抜けを舞台に、爆発のリスクを伴いながら“缶”を所定の位置に戻すという危険なゲームです。
クリアできるのは10人、缶を蹴れる回数も10回まで。
缶には爆発装置が仕掛けられており、強い衝撃を与えると爆発。
アリスの仲間たちは協力し、サチコ、ノブ、レイ、テツが成功。
シオンとナツは爆発によって命を落とし、アリスはカズヤのサポートでクリア。
カズヤはアリスの未来を託して、敵との激戦の末に爆死します。
2つのゲームを通じて、「他者のために犠牲になる覚悟」「命のバトン」が強調され、キャラクターの成長が描かれました。
そして、すべての参加者がファイナルゲームへと導かれていきます。
舞台は再び“渋谷”――そこは巨大な合成スクリーンで囲まれ、参加者の“希望に満ちた未来”が映し出される奇妙な空間でした。
次回、第5話ではいよいよ最後のゲーム「ミライすごろく」が開幕します。
第5話(77分):ミライすごろく——未来の選択と命の代償
第5話では、ついにファイナルゲーム「ミライすごろく」が開幕。
“希望に満ちた未来”が渋谷の街に投影される中で、参加者たちはそれぞれの人生と向き合いながらサバイバルを繰り広げていきます。
ゲームの舞台は、渋谷を模した合成スクリーン空間。
渋谷の街全体が理想の未来像に包まれ、それぞれの参加者にとって「最も見たい光景」が投影されています。
ゲーム名は「ミライすごろく」。
ルールは、5×5=全25部屋の空間を移動し、15ターン以内にゴール部屋を見つけ出すというもの。
各部屋には2~4つの扉があり、各プレイヤーはその扉に対応する色のサイコロを振って進みます。
扉の向こうにはその人の“未来”が映し出され、悪い未来を選べば現実世界でその通りの未来が訪れるリスクもあります。
全員は15ポイントを持つ腕輪を装着しており、扉を1つ開けるたびに1ポイントが消費。
ポイントが0になると脱落=死亡となります。
また、特定の部屋に入るだけでポイントを引かれる“罠部屋”も存在しており、慎重な選択が求められます。
さらに、ウサギは妊娠しているため、胎児も1人の参加者とカウントされ、2つ分の腕輪を所持してゲームに臨むことになります。
アリスは「なるべく一緒に行動してリスクを減らそう」と提案しますが、サイコロの出目によって別行動を強いられる展開に。
扉の選択は一見“自由”に見えて、実は未来の重み・覚悟・選択の責任が問われるゲームです。
この回では、参加者たちがそれぞれの“人生の意味”や“過去の過ち”と向き合い、何を未来に残すのかを決断する姿が描かれます。
次回、最終話ではこのゲームの結末と、“ジョーカー”の正体、そしてシリーズの核心が明かされます。
第6話(76分):ジョーカーの正体と生死の選択——アリスが見た未来の行方
シリーズ最終話となる第6話では、ファイナルゲーム「ミライすごろく」の決着と、ついに明かされるジョーカーの正体、そしてアリスとウサギが選んだ“生と死の分岐点”が描かれます。
今際の国の謎が解き明かされ、物語は壮大な終焉を迎えます。
アリスたちは「ミライすごろく」を進める中で、参加者のテツ、イツキが次々と死亡。
イツキは最後に妹・ユナを庇い、命を落とすという兄妹の絆を見せます。
ウサギは妊娠中の胎児も1名とカウントされるため、2つの腕輪を持ち、仲間たちを助けるために工夫を凝らします。
アリスの助言により、彼女はポイントを分配しながらサチコの命を救うことに成功。
最終的に8人がゴールの部屋に辿り着くが、アリスがサイコロを振ると“7”の目が出る。
7人しか出られないという状況で、アリスは自ら残る決断を下します。
彼は「これが自分が最初に見た“未来”だ」と悟り、ウサギをリュウジに託して扉を開きます。
しかし、ゲームの本当のクリア者はアリス。
扉の先では、渋谷の街が洪水に飲み込まれる映像が投影されており、現実との接点が崩壊していく中で、真の“選択”が迫られます。
バンダが現れ、「今際の国の国民になれ」とアリスに迫りますが、彼はこれを拒否。
一方、現実世界では昏睡状態のアリスに対し、アンが必死に声をかけていました。
バンダは現実世界でアリスを窒息死させようとしますが、アンがそれを止めます。
再び今際の国——アリスの前にジョーカー(渡辺謙)が登場。
ジョーカーは「生と死の狭間を守る番人」として、この世界のルールをアリスに語りかけます。
彼は2枚のカードを差し出し「1枚引け」と告げますが、アリスは両方がジョーカーだと見破ります。
ジョーカーは「選べ、お前の未来を」と静かに語りかけ、“選択の自由”と“運命の重さ”を象徴する存在として描かれました。
アリスは生の世界を選び、濁流の中に飛び込みます。
リュウジはウサギを連れて死の世界に行こうとするも、アリスとウサギの絆を見て思いとどまり、ウサギを託して消えていきます。
現実世界では、アリスがついに意識を取り戻します。
ウサギも目を覚まし、リュウジは病院で死亡が確認されます。
数か月後、アリスとウサギは穏やかに暮らし、子どもの名前を考えるという小さな幸せを大切にしています。
アリスは生還者たち――クイナ、アグニ、ヘイヤ、ニラギ、チシヤのカウンセリングを担当し、それぞれが“生きる意味”と向き合っている様子が描かれます。
最後のシーンでは、世界各地で地殻変動による地震が頻発し、再び“今際の国”の可能性を示唆。
アメリカのウェイトレスがつけていたネームプレートには「Alice」の文字が――。
こうして、「今際の国のアリス」は閉幕。しかし、新たな“今際の国”の扉が開かれる可能性を残したエンディングとなりました。
ラストの意味を徹底考察——ジョーカーの正体と続編への伏線
ジョーカーの正体は「生と死の狭間を司る存在」だった
第6話で登場したジョーカー(渡辺謙)は、これまでの絵札や数字札とは異なる「特別な存在」として描かれました。
彼は今際の国における“裁定者”のような存在であり、生の世界へ戻るか、死の世界に進むかを選ばせる役目を担っています。
つまり、今際の国の“ゲームマスター”ではなく、プレイヤーたちの「最後の選択」に立ち会う番人なのです。
アリスに2枚のカードを提示する場面も、勝負ではなく「選択と自由」を象徴した演出であり、この世界が単なる死後世界ではなく、魂の境界線にある仮想世界であることが暗示されました。
「今際の国」は何だったのか?死後世界か仮想意識空間か
作中では、アリス・ウサギ・アン・リュウジらが隕石落下事故に巻き込まれた後、臨死状態に陥っている描写があります。
このことから、今際の国=死と生の境界で見せられる意識の世界、あるいは集合的無意識の仮想空間と解釈できます。
アリスたちが選んだ未来=“生”への意思が、最終的に現実世界への帰還につながったと考えられます。
この構造は、ただのデスゲームものではなく、“死と向き合う物語”として哲学的な奥行きを持たせています。
続編(シーズン4)への伏線——「再び今際の国へ?」
エンディングでは、以下の複数の続編フラグが仕込まれていました。
- 現実世界で地殻変動が多発し、世界的な異常事態が発生している
- 「Alice」のネームプレートをつけたアメリカ人ウェイトレスが登場
- ジョーカーが「これからも多くの人間がこの世界にやってくる」と語る
これらの演出は、今際の国の舞台が“日本限定ではなく、世界規模”で展開される可能性を示唆しています。
つまり、次なるシーズンでは海外を舞台にした「新たな今際の国」や「別のプレイヤーたちの物語」が展開されることも十分にあり得るのです。
“新たなアリス”が、別の国で目覚める——。そんな続編が描かれる未来も想像させる終わり方でした。
今際の国のアリス3を見た感想——テーマの深さとゲーム性の限界
『今際の国のアリス3』は、これまでのサバイバルバトルの集大成であると同時に、“生きるとは何か”という根源的なテーマに迫る作品へと進化していました。
登場人物たちの感情の揺れ、過去との対峙、未来への選択が丁寧に描かれ、視聴者に静かに心を突き刺すような深い余韻を残します。
中でも印象的だったのが、最終局面の「ミライすごろく」。
これは理想的な未来をただ与えられるのではなく、「受け入れがたい現実の未来」にまず向き合い、自らの意思でそれを明るい未来へ変えていくための覚悟を問うゲームだったように思えます。
未来は用意されたものではなく、自分自身が選び取るもの。その強いメッセージが、アリスとウサギの選択を通じて胸に響きました。
一方で、ゲームの構造そのものには少々の物足りなさも感じました。
「暴走でんしゃ」や「東京ビンゴタワー」など、戦略性よりも運や体力に依存する場面が多く、これまでのシーズンで際立っていた“知略バトル”や“攻略感”に欠ける印象は否めません。
ゲームごとのルール説明もやや複雑化しており、視聴者が“一緒に攻略する楽しさ”を味わいにくかったという点も残念でした。
それでも、物語としては「命を選ぶ」ことの重みを真正面から描き切った傑作であり、アリスやウサギ、そして仲間たちの選択には確かな希望が込められていました。
また、ジョーカーという“境界の番人”の存在が、シリーズ全体の世界観に深みを加え、この物語が単なる死後世界の話ではないことを示していたのも印象的でした。
ゲーム性以上に、人間性と哲学性が際立った最終章。それが『今際の国のアリス3』の本質だったと言えるでしょう。
今際の国のアリス 3の結末を見て感じたことまとめ
『今際の国のアリス』シーズン3は、シーズン1・2での死闘を経て生き延びた人々の“その後”を描きながら、新たなゲームと深い哲学的テーマを提示したシリーズ完結編でした。
ファイナルゲーム「ミライすごろく」は、ただのデスゲームではなく、未来への選択と覚悟、命の意味を真正面から問う心理戦。
仲間との絆、犠牲の尊さ、そして生きることの意味——すべてが詰まった感動のラストでした。
また、ジョーカーという存在を通じて、「生と死の境界線」という深遠なテーマが描かれ、単なるサバイバル作品とは一線を画す“精神世界の物語”として昇華されました。
そしてエンディングでは、続編への伏線も多数盛り込まれ、「物語はまだ終わっていない」という期待感も。
もしシーズン4があるとすれば、今度は“世界を超えた今際の国”が舞台になるかもしれません。
今際の国のアリス3は、「生きる理由とは何か?」という壮大な問いを、視聴者に投げかける傑作でした。
- 今際の国のアリス3は全6話構成で完結編
- 各話に異なるデスゲームが登場し緊迫展開
- ファイナルゲームでは未来と命の選択が描かれる
- ジョーカーは生と死の狭間を司る存在だった
- ゲーム性よりもテーマ性重視の最終章
- エンディングに続編を示唆する伏線あり
- 命を選ぶ物語として深い感動を残す内容
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