『VIVANT』第23話では、ベキの口から7年前の出来事が語られ、ジャミーンとエリシャの関係が明らかになりました。
エリシャが捕らわれていた牢屋のロケ地は、栃木県宇都宮市にある大谷石地下採掘場跡(大谷資料館)です。
牢屋の中でエリシャが願ったのは、娘と一緒に逃げることではなく、娘だけを自分から遠ざけること。その背景には、核融合のデータが明らかになることで起こる、世界的な争奪戦への危惧がありました。
この記事では、大谷石地下採掘場跡の特徴やアクセスを紹介するとともに、エリシャが娘を託した理由、ベキとアディエルが引き受けた約束を考察します。
※第23話のネタバレを含みます。
- エリシャが捕らわれていた牢屋のロケ地と、大谷資料館へのアクセス・見学の注意点
- エリシャが娘の本名を隠し、将来の再会まで拒んだ理由と核融合データの関係
- ベキとアディエルが、ジャミーンを守るために引き受けた約束
『VIVANT』第23話でエリシャが捕まっていた牢屋のロケ地は大谷石地下採掘場跡
大谷資料館で見学できる巨大な地下空間
エリシャが捕らわれていた牢屋の撮影には、大谷石地下採掘場跡が使われました。大谷資料館で公開されている地下空間で、所在地は栃木県宇都宮市大谷町909です。
所在地は施設の公式案内でも確認できます。
地下採掘場跡は、広さ約2万平方メートル、深さ約30メートル。石を切り出した跡が巨大な空間となり、石肌には手掘り時代の痕跡も残っています。
劇中ではトルコの牢屋として登場しましたが、実際は日本にある採掘場跡です。もともと牢獄だった場所ではなく、大谷石を採掘するために掘り進められた空間が、物語の舞台になっています。
施設の詳しい情報は、大谷資料館公式サイトで確認できます。
石に囲まれた空間が際立たせる父娘の別れ
牢屋の場面で描かれたのは、敵に捕らわれた人々の救出だけではありません。エリシャが、娘と離れて生きる決断をする重要な場面でもありました。
石に囲まれた閉鎖的な場所は、逃げ場のない父娘の状況と重なります。その中で娘だけを外へ逃がそうとするエリシャの願いが、いっそう切実に感じられます。
筆者は、この場面の牢屋を、エリシャが娘を手放さなければ守れなかった場所として捉えています。救出の成功だけでは解消されない悲しさが、この父娘の別れには残されています。
エリシャはなぜジャミーンだけを逃がしたのか?
父親のそばにいることが娘を危険にさらしていた
ベキが語った7年前の出来事では、ジャミーンは捕らわれている父親のもとへ向かおうとしていました。
幼い娘にとって、父親から離れたくないのは自然なことです。しかし、エリシャは自分と一緒にいる限り娘も殺されると考え、娘だけを連れて逃げるよう求めました。
すでに妻を失っていたエリシャにとって、娘まで失うことは耐えられなかったのでしょう。
娘は父親のそばにいたいのに、父親は娘を守るために遠ざけなければならない。このすれ違いが、牢屋の場面を苦しいものにしています。
エリシャが優先したのは、親子で一緒に暮らす未来よりも、まず娘が生き延びることでした。
「プリシャ」という本名まで隠すよう求めた理由
エリシャは、娘の本当の名前がプリシャであることを伝える一方、その名前を明かさず、別人として育ててほしいと託しました。
この願いからは、居場所を変えるだけでは娘を守り切れないという認識が読み取れます。
本名が知られれば、核融合のデータを狙う者たちに、エリシャの娘だと突き止められる可能性があります。別の名前で生きることは、父親とのつながりを隠し、争奪戦から娘を遠ざけるために必要だったと考えられます。
ジャミーンという名前で過ごしてきた時間は、エリシャから切り離された時間であると同時に、彼の願いによって守られてきた時間でもあったのでしょう。
エリシャが語った「世界の混乱」と核融合データの関係
核融合のデータが明らかになれば世界的な争奪戦になる
エリシャが娘との再会について警告した背景には、核融合のデータが明らかになることで、世界的な争奪戦が始まる危険がありました。
第23話では、エリシャがプリシャの体にデータを収めたディスクを埋め込み、そのことをアディエルに伝えていたと明かされます。娘を救出するだけでなく、ディスクを取り出して隠すことも託していたのです。
核融合のデータを求める者たちにとって、ジャミーンは研究者の娘であると同時に、データへたどり着くための重要な手がかりでした。
そのため、父娘のつながりが明らかになれば、娘も情報を巡る争いに巻き込まれてしまいます。エリシャの警告は、核融合のデータを狙って各国や組織が動き出す事態を見据えたものだったのです。
再会を拒んだのは娘を争奪戦に巻き込まないため
エリシャの願いは、危険が去るまで娘を預かってほしい、という一時的なものではありませんでした。
年月が過ぎても、自分が娘を捜していると聞いても、会わせないでほしい。その厳しい条件からは、核融合のデータに関わる危険が、長い時間を経ても消えないと考えていたことがうかがえます。
自分と娘の関係を隠し続けることが、娘を守ることにつながる。そう判断したからこそ、将来の再会まで拒んだのでしょう。
筆者はこの言葉を、娘への思いを断ち切った発言ではなく、会いたいという父親の願いよりも、娘の安全を優先した約束だと捉えています。
ただ、その約束だけでは娘を守り切れず、現在のジャミーンは再び狙われています。7年前の牢屋での決断が、現在の核融合データ争奪戦へとつながっている点に、この回の重さがあります。
ベキとアディエルが牢屋で引き受けた約束
ベキは同じ父親としてエリシャの願いを受け止めた
ベキは、核融合のデータについて知ったうえで、娘を守ると約束したわけではありません。
それでもエリシャを信じたのは、娘を失いたくないという切実な思いを、同じ父親として感じ取ったからだと考えられます。
相手がどのような情報を持っているのか、その情報にどれほどの価値があるのか。そうした判断より先に、目の前の子どもの命を守ろうとしたのでしょう。
筆者はこの場面に、ベキの父親としての一面が強く表れていると感じます。エリシャの事情をすべて理解できなくても、その願いを信じることはできたのではないでしょうか。
アディエルには娘の保護とデータを隠す役割が託された
エリシャがアディエルに伝えていたのは、プリシャの体に埋め込まれたディスクの存在と、それを取り出して隠してほしいという願いでした。
この事実を踏まえると、アディエルが引き受けたのは、救出した少女を育てることだけではありません。少女を守りながら、世界的な争奪戦につながるデータを隠す役割も担っていたことになります。
その後、アディエルはテントを離れる意思を示しました。少女の保護と秘密を守る責任を、自分の人生の中で引き受けようとした決断として読むことができます。
ただし、脱退の理由を一つに絞ることはできません。ジャミーンを育てたいという思いと、エリシャから託された秘密の両方が、彼の選択に関わっていたと考えられます。
エリシャは娘と秘密を託し、ベキは少女を救い出し、アディエルはその後の人生を支えました。牢屋での出来事は、ジャミーンを守る思いが別の人物へと受け継がれる出発点でもあったのです。
大谷石地下採掘場跡へのアクセスと見学の注意点
公共交通機関は宇都宮駅からバスを利用
大谷資料館へは、JR宇都宮駅から大谷・立岩方面へ向かう路線バスでアクセスできます。栃木県フィルムコミッションでは、所要時間約40分、「大谷資料館前」下車の経路が案内されています。
車で向かう場合は、カーナビに住所だけを入力すると正しく案内されない場合があります。公式サイトでは、施設名の「大谷資料館」または電話番号で検索するよう案内されています。
上着を用意し、撮影は施設のルールに従って
地下空間を見学する際は、上着を持参しましょう。館内の気温や営業情報は、訪問前に公式サイトで確認しておくと安心です。
また、三脚・一脚・自撮り棒などの撮影器具の使用や、階段・狭い通路に立ち止まっての撮影は禁止されています。ほかの来館者の通行を妨げないよう、施設の案内に従って見学してください。
なお、地下採掘場跡が一般公開されていることと、撮影に使われた区画や牢屋のセットを見られることは別です。見学できる範囲や展示内容は、現地の案内を確認しましょう。
料金や開館時間については、大谷資料館の公式アクセス案内をご覧ください。
『VIVANT』第23話ロケ地と考察まとめ
『VIVANT』第23話で、エリシャが捕らわれていた牢屋のロケ地は、栃木県宇都宮市の大谷石地下採掘場跡(大谷資料館)です。石を切り出して生まれた巨大な地下空間が、父娘の別れと救出を描く舞台になりました。
エリシャが娘を遠ざけた背景には、核融合のデータが明らかになれば、世界的な争奪戦が始まるという危険がありました。本名を隠し、将来の再会まで拒んだのは、娘をその争いから守るためだったと考えられます。
そして、ベキが父親の願いを信じて救い出した少女を、アディエルは秘密とともに守ってきました。ジャミーンとして生きてきた日々には、牢屋で交わされた約束と、彼女を守ろうとした人々の決断が重なっています。
- エリシャが捕らわれていた牢屋のロケ地は、大谷石地下採掘場跡(大谷資料館)
- 所在地は栃木県宇都宮市大谷町909で、石の採掘によって生まれた巨大な地下空間を見学できる
- エリシャは娘を守るため、本名のプリシャを隠して別人として育てるよう託した
- 「世界の混乱」という警告の背景には、核融合データを巡る世界的な争奪戦への危惧があった
- ベキは同じ父親としてエリシャの願いを受け止め、少女を救い出した
- アディエルには、娘の保護に加えてディスクを取り出して隠す役割も託されていた
- 見学時は上着を用意し、撮影ルールや公開範囲を公式案内で確認したい





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